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農家民泊体験レポート『ファームイン稼木』

東郷町 フルーツの町『東郷町』へ アクセス

多くの観光農園があることで知られる東郷町。前日からの台風の影響もあり、どんよりとした曇り空でしたが、東郷町に入ると空とは対照的に青々とした緑と元気いっぱいに旋回を続けるトンボの集団に出迎えられました。

                

選別作業中・・・ 農家体験のはじまり

国道から県道に入り、目印となる「平木商店」から右の筋を上り緑一面の道を抜けると、そこに「ファームイン稼木(かせぎ)」はあります。駐車場に車を入れた途端に、数匹のアブから熱烈な歓迎。普段見るアブの倍はあるその見事な大きさに改めて農家にいることを実感しました。敷地の中に入ってみると、  そこは本当にどこにでもある普通の農家。凝った飾りも、田舎独特の雰囲気を味わわせるための仕掛けもない。ちょっと拍子抜けしたかんじでしたが、  早速採れたての甘いブドウを頂いてから「体験」ということで ファームイン稼木 ブドウの選別作業。ひとつひとつのブドウを丁寧に袋から出して選別していきます。  ブドウの表面に付いている白い膜を「お化粧」と呼ぶのだそうで、ブドウに触れてこれを取ってしまわないよう、なるべく慎重に作業を進めます。

 作業がひと段落したところで、宿泊所などを見させて頂きました。ここは築60年になる離れ。母屋からほんの6歩の距離。「もっと田舎を知ってほしい。田舎の農業を通して、都会ではかけない汗をかき、匂いをかぎ、見られないものを見て、そして本当の癒しに出会ってほしい。」と、約3年前に一念発起して離れの改装を行い、ここを立ち上げました。まだまだ手探り状態だと、稼木さん。  思いついたらとにかくやってみる、というのが彼女のポリシーなのだろうと感じました。離れは外観から受ける 室内 印象とは逆に、中はとても新しく清潔に保たれています。一応表向きは自炊ということですが母屋に行けばすぐに足りないものは貸してもらえますし、裏庭の野菜なども分けていただけます。いずれはここの野菜を使って、お庭でバーベキューを・・・ということも考えているそうです。楽しそうな子供の声が聞こえる  ので作業場に戻ると  早速、家族連れがブドウ狩りに来ていました。その後も次々と県外からの旅行者や地元の方々など、ひっきりなしに人が訪れます。おいしいブドウと吹き抜ける風が最高のおもてなしとなっていました。 外のテラス  

 

 

 

                  

いなかはおいしい 田舎はおいしい   
ここ、ファームイン稼木には毎年、薩摩川内市内の高校の先生達が研修に来られます。この日も10年目の先生方がお二人来られていました。農家の手伝いという研修も、この土地ならでは。参加された先生方と私も一緒に汗を流しました。実は稼木さん、母屋に増設して体験用の立派なキッチンを設けています。いずれはここも活用する予定だとか。裏庭では立派な野菜の数々がたわわに実り、飼っている鶏が毎日卵を産んでくれます。今回は特別にそれらの食材を使い、母屋で一緒に食事作り。そうしているうちに自然と「稼木さん」ではなく、「お母さん」と呼ぶようになり、ぐっと距離が近くなりました。野菜もフルーツもなんでも揃う食卓、贅沢とはこういうことなんだろうなと言った私の感想にお母さんは笑いながら何度も頷いていました。 田舎はおいしい

 

 

 


夜の青果市場 夜のドライブ、夜の青果市場 
夕食は、お母さんと庭の野菜を使って手作りしました。昼間に「東郷町ゆったり館」のとなりにある物産館で買った手作り豆腐も食卓に並び、そしてやっぱりデザートにはブドウと梨、お母さんが漬けたキンカンに梅干。優しく、飾らない素朴な家庭料理に大満足でした。
料理と甘いフルーツを楽しんだ後、昼に作業した分のブドウを出荷するということで宮之城にある青果市場まで同行しました。外は真っ暗。虫の音しかない世界。本当に真っ暗!と驚くと、「夜は暗くて当たり前。都会にいると当たり前が当たり前じゃなくなるものね。」とお母さん。そうそう、その通りです。


ブドウ園

 農家民泊2日目
2日目の朝、ニワトリの鳴き声で4時には起床。離れは鶏小屋のすぐ横なので、ものすごい大音量。しかしこれもやはり農家ならでは。気合いだけで6時からブドウの収穫のお手伝い。まだまだ眠気もあったので、ぼーっとブドウを見上げていると、カラス退治の鉄砲音が鳴り響き、一瞬で本当の「目覚め」。6時半にはラジオ体操の音楽が町内のスピーカーから流れてきます。ニワトリの鳴き声と、鉄砲音とラジオ体操。起きろ起きろ、もう一日が始まってるぞといろんなところから誘いを受けているようで、少し楽しくなりました。
 家に戻るとすぐ昨日のつづきの選別作業。この日は近所の方も手伝いに来られて、とても賑やかに作業が進み  ました。地元の話題や近所の話題を聞きながら、ずっと以前からここに住んでいたような気持ちにす 収穫 らなりました。10時の休憩。お父さんが朝、近くの山から取ってきた「けせん」の葉を使って出来たお母さん手作りの豆団子をいただきました。いつかはこれも体験メニューに加えたいとのことでした。

 

 

 

 


稼木夫妻と    農家民泊を終えて
午後、たっぷりと汗を流して働いたあと、たくさんのブドウと梨をお土産に頂いて帰りました。お父さんが朝収穫して、私が選別し、お母さんが袋詰めしたブドウ。いつもの高級なブドウのイメージより親しみある感じ。「今度はキンカンの時期にいらっしゃい。また忙しいけど、キンカンのおいしい漬け方教えるから!」名残惜しくお別れした帰り道、立寄った物産館でも果物が並んでいると、なんとなくラベルの生産者に目が行ってしまいました。
 今まで何の接点もなかった東郷町ですが、今では少し懐かしい場所となりました。普段の何倍も五感をフル活用したこの2日間。爽快な汗に心地よい疲れを感じながら食べるブドウの味はまた格別でした。

                       (総務部 野島 さなみ)

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