屋久島・口永良部島

世界も認めた、太古からの自然に抱かれてみる。
ユネスコの世界自然遺産に登録されて一躍脚光を浴びた屋久島は、日本の様々な機関からもその豊かな自然が“一流”と認められている。日本のかおり風景百選(照葉樹林とサバ節)、日本の滝百選(大川の滝)、森の巨人たち百選(縄文杉・紀元杉・弥生杉)、島の宝百景(海辺の温泉)。とにかく見どころがたくさんあるので、できれば数回に分けて訪れ、一つ一つとじっくり向き合いたい。原生林が生い茂る森で澄んだ空気を深く吸い込み、樹齢数千年の屋久杉の鼓動に耳を傾け、雨量を誇る島ならではの豪快な滝の前でマイナスイオンをたっぷり浴びる。そんな時間をかけた贅沢な旅がよく似合う。
釣りと温泉を楽しむなら、屋久島の宮之浦港から町営船で1時間40分の口永良部島へ。島の9割が広葉樹林で覆われ、新岳と古岳の2つの火山を持つ。唯一の砂浜である西之浜では、国の天然記念物「オカヤドカリ」に出会う、貴重な体験もできるかもしれない。

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■問い合わせ先
公益社団法人屋久島観光協会 TEL:0997-49-4010
口永良部島屋久島町商工観光課 TEL:0997-43-5900
口永良部島出張所 TEL:0997-49-2100
圧倒的な存在感を放つ 森の王者に合う
標高1300mの深い森にどっしりと根を下ろす縄文杉。樹高25.3m、胸高周囲16.4mと、現在確認されている屋久杉の中で最も大きく、最長寿といわれている。樹齢数千年の老樹でありながら、瘤(こぶ)が波打つように隆起する木肌の力強さや堂々とたたずむ姿は王者の貫禄たっぷり。片道約5時間のハードな登山になるが、ひと目見るだけで疲れも吹き飛ぶ神秘的な存在だ。山に入る前は必ず登山届けを出し、準備万端でのぞみたい。

島に親しむ「島ある記」

島に親しむ「島ある記」

歩けばわかる、屋久島の自然のすごさ。

初夏を迎えるころ、屋久島の山肌は自生するしゃくなげできれいな薄桃色に染まる。つぼみは赤色、開花してしばらくはピンク、その後は白色と次第に変化し、3色入り交じって咲く様が美しい。その花々を間近で見られるイベントが「屋久島しゃくなげ登山」(毎年開催)。サポートが充実しているので、登山初心者も安心して参加することができる。屋久島三岳の一つ・黒味岳や、九州最高峰の宮之浦岳など魅力あるコースが設定されている。

屋久島の「里」という小宇宙を散策するたのしみ
屋久島の暮らしを言い表す言葉に「海に10日、里に10日、山に10日」がある。それは人々の行き来の様子だけでなく、すべてが、もっと根っこの部分でつながっていることを含んだ表現といえる。まず里には山への信仰の入り口でもある神社や詣所がある。また港には漁の安泰を願うエビス様が祭られている。さらに登山道にも続く路地や山の恵みである湧水、海岸沿いの温泉といった屋久島を象徴する星たちも散りばめられ、小さな宇宙を形成している。里は10日過ごしても飽きることのない贅沢な空間である。
吉田集落の森山神社
吉田集落の森山神社
 
小島集落 恋泊の田んぼ道
小島集落 恋泊の田んぼ道
 
安房銀座のまちなみ
安房銀座のまちなみ
 
火山の島ならではの自然湧出の温泉

平内海中温泉
平内海中温泉
屋久島の南端、磯の中から湧き出る知る人ぞ知る平内海中温泉。海面下にあるため、干潮前後しか姿をあらわさないというのも島ならでは。基本的に入浴料金は無料だが、管理人が整備のための協力金(100円程度)を求めている。ご注意いただきたいのは、混浴で脱衣所などは設けられていない。
湯向温泉
湯向温泉
活火山の島・口永良部島にも3ヵ所の天然温泉がある。満潮前になると温泉が湧き出るという「西之湯温泉」、湯が乳白色で昔から湯治湯として親しまれてきた「寝待温泉」、湯の花が浮かぶお湯が評判の「湯向(ゆむぎ)温泉」で、それぞれ湯の特色や利用方法が異なる素朴な浴場だ。島の中心である本村地区にも温泉施設(沸かし湯)があり、島の住人たちの憩いの場としてにぎわっている。
 
独特の風味、飲み口のよさ、爽やかな酔い心地で人気は今や全国区。
日本名水百選にも選ばれる清冽で豊かな水、無数の渓谷や滝といった神々しい自然景観に欠かせない豊富な水が、まろやかな味の焼酎をつくりだしている。「島で飲んだ時とどこか味が違う」。それは割水のせいかもしれない。
トロッコ道(屋久島)
トロッコ道(屋久島)
荒川の渓流沿いに、トロッコ道と呼ばれる屋久島森林鉄道の運搬車両用軌道がある。照葉樹林の中、小さなトロッコがガタンゴトンと音を立てて走るのどかな情景はまるで映画のワンシーンのよう。
 
エラブツツジ(口永良部島)
エラブツツジ(口永良部島)
薄桃色の花びらが可愛らしい「エラブツツジ」。本村港の南東側に鎮座する古岳の山頂付近では、6~7月にツツジが満開を迎え、あたり一面が可憐な花畑に。登山ゴールの楽しみの一つでもある。
※要火山情報確認
 

ウミガメは豊かな自然環境のシンボル

ウミガメは豊かな自然環境のシンボル

屋久島は日本有数のウミガメ産卵地で、毎年5~7月にかけてアカウミガメとアオウミガメが上陸する。最近その数が減ってきていることから、NPO法人屋久島うみがめ館では、ウミガメの保護・調査活動を行っている。産卵や放流など、浜辺での見学はNPO法人屋久島うみがめ館のレクチャーを受けてからが望ましい。2009年度から環境省により、地域の行政機関や関係団体が合意した自主ルールとして、「永田浜ウミガメ観察ルール」が策定された。
■写真提供:NPO法人屋久島うみがめ館
■NPO法人屋久島うみがめ館 TEL:0997-49-6550