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曽於に旨いものあり

先日岩川の大隅支所に立ち寄り窓口にて図書館の場所を確認しようとするが担当者多忙で待たされる。反対側を見れば別の担当者が客待ち状態なので図書館の場所ご存知ですか?と聞くと最初の窓口で聞いてくれ言う。何という回答!私は担当の確認をしてるんじゃない。曽於市の市報を手に持ち、そこに書いてある図書館の名前を指差しながら場所が分かるかと聞いている。私の質問は明快なはずだ。期待と全く異なる反応に怒りさえ感じてしまった。順番待って窓口に聞けば何と図書館は支所の裏にあると言う。車で行くより歩いていくほうがはるかに近い。素朴な人情の美を期待しただけに最初の対応は極めて残念だった。
さて裏手に出ると川を挟んで左に大きな文化会館、右にレンガ造りと思わせる古めいた感じの郷土館と図書館があった。2階が資料館だったがここに置いてある重そうな蒸気機関には集成館と刻印されている。具体的には SHUSEIKAN MASHIN WORKSと刻印されていた。これは私にとっては大発見。集成館という事業は斉彬が始めたことは私でも知っていたが一種のメーカー刻印としてはっきり見たのは初めてだった。
 
ちょっと寄り道で恐縮だが曽於市立図書館本館にも立ち寄った。曽於市役所は国道からちょっと入った木立の奥にあったが何と立派な市役所だろう。また図書館も立派。明るい。広い。でも一歩足を踏み入れた瞬間問題が分かった。それは床の音だ。何であの木目の綺麗な床板があんなに音を立てるんだろうか。たぶんここの建築に携わった人は図書館など利用された経験がないのかも知れない。
 
図書館を出る際、例により食い物情報を聞くとローカル派か一般派かと仕分けして聞き返されたのは面白い。勿論純粋ローカルが好みだと言うと近くのうどん屋がいいと言う。屋号は国吉茶屋/別名酒膳岡崎と称する。地図まで貰ったお陰ですぐ場所は分かった。車を鹿銀駐車場に止めて行けば何と驚きの江戸時代のうどん屋。一歩足を踏み入れると左で親父がウドンを作っている。作業場なんだがその作りが昔の黒澤映画のスクリーンから抜け出したようで思わず嬉しさがこみ上げる。左にカウンターがあって4人くらい腰掛けて食べるスペースがある。その上が畳になっていて2間あり、各6人~8人位が座れる。焼酎も結構揃っている。若旦那が働いているがとにかく元気を通り越して声がでかい。どういう訳か流れるラジオは宮崎放送だった。選択メニューは多くない。基本は肉ウドンと肉ソバ(各¥550)、ソバを選んで食するが汁が甘い。この甘さがこの店の伝統だと図書館の人が説明してくれた。これに釜炊きゴハン(¥120)。これに卓上のごま塩をかけて食べる。結構なお味だ。以前近くの有名な道の駅で出た不味いご飯とは明らかに違う。夜は屋号も酒膳岡崎に変わりウドン屋から様変わりして若者向きメニューも揃った和洋折衷の飲み屋に変身。七輪で焼き物も可能だそうだ。店の親父が自分の船で釣ってくる魚も店に出すらしい。タラバ蟹もあるそうだがこの曽於の大地でいったいどんな味がするんだろうかと一瞬思った。
 

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