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トカラ視察を終えて(その3ー終り) 悪石島、宝島

船は小宝島での検診を終えるとすぐに悪石島に向けて北上、約1時間20分で到着。当初は20:30位の予定でしたが各島の検診が早めに終わって、予定より1時間半以上も早く到着。まだ明るいんです。そこでさっそく悪石島小中学校を視察、ここは急峻な悪石島の高い位置にあり、観測場所としては最適かもしれません。ここも生徒数の問題は他島と同じで9名とか。でも体育館も立派だし、運動場の広さも十分だ。やはりここが天文観測の最適の場所の一つかもしれない。

この島は温泉が2つと砂蒸しが1つあります。見に行きましたが特に砂蒸しの背後にあるまさに急峻な絶壁とも言える岩壁から噴出す硫黄の傍で、不思議に咲くさつきの一種の『マルバサツキ』がとにかく綺麗です。花の色は白か薄紫で、こんな可憐な花がこんな悪条件とも思える岩壁に這うように群落を成して咲く姿は、精一杯の抵抗と存在を誇示しているようでした。ここのすぐそばに湯泊温泉がありますが今日は他の船客もいて相当の混雑状況。でも温度もいいし疲れを取るには最高でした。露天もありますが清掃が悪く気持ちよく使える状況ではなかった事が残念。この他に海中温泉というものもあるようですが条件次第のようなので今夜は諦めました。

 夕食はフェリーとしまの側での地元料理のバイキング。正直どれもこれも美味い料理で驚きました。ここでもサシミが出ましたが平島のサシミ同様極美味。この他飛び魚と玉ねぎの南蛮漬、飛び魚のつけあげ、つわぶきの料理が素晴らしく、特につわぶきはこれまでの最高だった。もって帰りたいほどのいい料理だと思いました。これに島野菜のサラダ、豚汁、ミカン、リンゴ類のデザート、最後のご飯も白米と五穀米があり共に旨く、たくわんの漬物も美味しいものでした。他のお客様も一緒と言うこともあり打ち解けあっての楽しい夕べは忘れられない思い出となりました。一部の人達は地べたに車座を作って食べていました。   

ここに平成7年に学校の先生として赴任し、島の男性と結婚して住み着いたというまだ若い女性の方の話を聞きました。鹿児島市内の生まれでありながらこんなに長く住み、年を重ねるごとに島への愛着が増すという話はとても感銘を受けました。これは島の自然の素晴らしさだけがその要因とは思いません。いい自然もあれば厳しすぎる自然もあるからです。私は本土では失われた島ならではの小さなコミュニティーに生きる人と人の結びつき、支え合い、絆の強さが主な背景ではないかと考えます。島で生まれた人が先天的に持つと思われるこの特性を本土生まれのそんな若い方が簡単に身に付けられるとは思えません。何らかのインターフェース的役割を旦那さんが果たしておられるんだと思います。

 船べりで食事していると着陸前の飛行機のような光が一直線に走るんですが、よく視ればこれは急峻な坂を登り下る車のヘッドライト。これだけでも見る価値はあると考えます。 再度船内で飲み会をやり24:00終了。船内で東京から来た宇田川さんという人と話し込んだんですが何と彼は船の愛好者で鹿児島の離島船もほとんど乗ってる。しかも何回もリピートしてるからすごい。彼とその友人はあの子宝島で温泉一番乗りのグループなんです。この十島航路は2000年から毎年乗ってるんだって。ご本人様は電車の運転手さん。学校卒業する際に船会社を探したそうだが夢実現せず、電車に変わったとか。でも気持ちは変わらず以来鹿児島の船に乗ってくれている。ありがたいお客様だ。こんな人がトカラの本物のファンだろう。

さて16日最後の訪問は宝島。昔イギリスの船乗りがここに宝を隠したとか。 洞窟 その洞窟らしいものも残っています。 宝島の洞窟 日大の探検部の調査では奥行450mくらいだったとか。イギリス坂という名前のスロープもあって本当に宝が隠されてるんじゃないかと思ってしまいます。また見晴らしのよい展望台や牧場もあって、ここも観測地として考えられるかと思いました。

 

 あっと言う間の2泊3日のレントゲン船の旅は大いに価値ある旅でした。年に1度と言わず毎月いや全てのスケジュールがこのパターンであってもいいんじゃないかと思います。そうでないといかにトカラ大好き人間や1度でいいから行ってみたいという方々には費用対効果の点で二の足を踏むことになるのではないかと思います。如何でしょうか。

 

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