数ヶ月前だったと思うが終戦直前の鹿屋を舞台にした本『鹿屋ファイルの秘密』が出版され、インドの人が書いたという興味もあって、読んでみたいとは思いながら、いずれ図書館で借りようと考えていた本をやっと読んだ。歴史を踏まえたフィクションだがストーリーそのものは私的には少々荒っぽい感じがした。
小説としての完成度評価は皆様にお任せするとして、私が興味を持ったことはこの中に出て来る食事の話だ。なかんずく何度も登場するのが今の垂水フェリーの月見うどんだ。出汁がいいし、とにかく美味しいとの高い評価となっている。しかもこのうどんが小説のラストを飾る謎解きの手掛かりにもなっている。こんな小説にはめったにお目にかかれない。それにしてもそんなに美味しかったかなと思わず考えてしまった。少なくとも著者が惚れ込んでいる事は事実のようだ。 関係者には嬉しい話だ。
また朝、大分の佐賀関で獲れた所謂関サバをその日の夜に鹿屋でサシミで食するという部分があるが、これは正直行き過ぎだろう。大戦中、しかも空襲の厳しい時に日豊線を関サバが列車で下ってきたとは思えない。また空輸する余裕なんかもなかったはずだ。鹿屋の高須川沿いにある料亭での食事メニューもこの時代にそんな、、、と思わせる位立派で首を捻る。
先日香港大学の学生がやってきたというニュースを掲載したが、その学生が寝泊りするアジア・太平洋農村研修センターも登場する。施設など含め小説の中ではなかなか高い評価になっている。鹿大の教授も出てくる。バラ園も何故か5.5haの表記(本当は8.0ha)で日本一になっている。一方空港から鹿屋までの高速バスにトイレが付いていないとの厳しい評価もあった。この小説結構鹿児島の評価本の役割も担っているらしい。難を言えばきりがない本だがご興味のある方はどうぞ!


「かごしま旅情報」にて、好評連載中のプロデューサズコラム「