トップページプロデューサーズコラム祭り・イベント ≫ かごしまユースウイング2007

プロデューサーズコラム

« SLの街湧水町(旧吉松町)&『いさぶろう・しんぺい号』 | メイン | シンガポール教育旅行セミナーに参加して ① »

かごしまユースウイング2007

先週土曜日『かごしまユースウイング2007』の事前研修に参加しました。昨年も同時期にこの研修会に参加し、これからの鹿児島を背負って立つ若い世代の皆さんに語る機会がありました。従来は九州各県共同で組織され、近隣アジアとの交流を図ってきたのですが数年前から鹿児島県単独事業として毎年実施されているのがこのユースウイングです。今年は21歳から31歳までの約20数名が参加、8月17日から7泊8日で韓国は全羅北道の道庁がある全州市に行く予定です。昨年同様事前研修が2回、事後研修も9月に予定されています。参加者の真摯な姿勢も感動モノですが昨年参加した先輩達が後輩の指導に当たる姿を見ると昔の薩摩の教育の一端を垣間見る感じがします。

私の今年のお話は、何故交流人口の拡大が必要なのか、どんな概念的な奇麗ごとを述べるより、数値をもって説明させて頂きました。これから30年で人口が36万人も減る鹿児島でこの経済的マイナスインパクトがどんな規模なのか、これを正しく認識することから全てがスタートします。県の1年間の農産物出荷額や観光消費額に相当するこの大きなマイナスをどう克服するのか、危機感を持って臨むことが求められています。我々の今の生活レベルを落とすのか、それともこの経済的マイナスに匹敵するプラント工場の誘致もあるでしょうが中国始め東南アジアへの工場進出が加速され、加えてインド、ブラジルなどの新たな勢力の経済発展が著しい中では新しい工場誘致はそう簡単じゃありません。ならば交流人口を増やさずして解決の道はないということになります。

交流人口を増やす手法は地域特性もあっていろいろあるかと思いますが平成17年度の農産物出荷額が日本で第二位になった鹿児島です。このグリーンなフィールドを活かすことが最も経済的に交流人口を拡大する手法の一つであることは否めないと考えます。これに薩摩伝統の『なんこ』を噛ませることで鹿児島型グリーンツーリズムが生まれます。県の取組みを待つまでもなく、市町村のレベルで率先して教育旅行型グリーンツーリズムとそれを支える農家民泊を立ち上げる事が必要なんです。そうでないとマーケットは待ってくれませんし、九州内での地域間競争に負けてしまいます。だから何としてもモデル地域を育てる必要があります。 九州農政局も九州のグリーンツーリズムに的を絞り、そこで他県以上に鹿児島の事例紹介もしてくれています。今がチャンスではないでしょうか。教育型農泊に加え生業としての汎用型農家民泊も要所要所にきっちりと育てる必要があります。

さらにこれからの地域活性化に果たす図書館の役割を正しく認識することが重要です。私は10月に県の図書館に勤務される皆様にツーリズム時代に於ける図書館の役割について語ります。今の観光は行政の観光課だけでは出来ません。農政、地域振興、保健福祉、それに地域の情報のプロが加わってこそ新しい時代のかごしま観光が生まれます。縦割りの中では難しいと言っていては前に進みません。私は今の構造がたとえ変わらなくとも交流人口の拡大の重要性を数値で正しく認識できれば今よりもっと横断的で真剣な取り組みが可能だと考えています。

なお昨日は霧島市の主催で観光関係者への講演会が隼人で開催され、同じような内容で講話する機会がありました。焦げ付くような灼熱の天気にもかかわらず霧島市だけではなく湧水町からも参加されていました。関係者が一様に危機感を共有し、今後の地域ごとの振興策に結びつく一助となれば幸いだと思います。

« SLの街湧水町(旧吉松町)&『いさぶろう・しんぺい号』 | メイン | シンガポール教育旅行セミナーに参加して ① »