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桜島観光推進セミナー

先週9日桜島の古里温泉にて首記セミナーが開催されました。以下の文章は講話に先立ち席上配布したものを一部加筆したものです。皆様の参考に供します。

2003年小泉前首相の観光立国宣言に基づき、今年の1月1日に観光立国推進基本法が施行されました。これまでの43年間の観光基本法から、どういう背景でこの新しい法律ができたのか、また今年6月29日の閣議ではさらに細かい観光立国推進基本計画も決定されています。全60ページを超えるこの計画に目を通せば、国がイメージする観光立国の姿も見えてきます。 国の歳入も厳しい状況の中で、これからの地域振興についてはこの計画の大枠を知ることがきわめて重要かと思います。

岐阜県の白川郷は1995年12月に世界遺産に登録されました。人口1,900人の町に年間140万人の人々が押し寄せています。道路は渋滞、ゴミは大量に残り、昔のイメージが損なわれる中で、宿泊者数も激減しています。持続性のある観光振興とはどんなものか、地域に住む人々が中心になって真剣に議論することが求められています。

行政はハード事業はお得意ですがソフト事業は不得手です。このソフトはそこに住む人にしかできません。 県では2011年の新幹線全線開通に向けて準備を進めていますがこれもハード中心、ソフトが付いて来ません。今のままではせっかくのハード部分が宝の持ち腐れになってしまう危険すらあります。 

今からの時代にふさわしい桜島観光振興を考えるときに必要なツールがツーリズムという考え方です。これは何も新しい考え方ではなく昔から我々が持っていたのですが急速な経済発展に伴う大量仕入れ、大量販売、大量送客が旅行マーケットを席捲していく過程で置き忘れて来た人間中心で、環境に優しい、持続性に富む、考え方とでも言えます。 

このツーリズムを桜島でどう生かすか、その手法の一つとしてグリーンツーリズムが考えられます。北海道長沼町は人口12,600人ですがここは平成16年『長沼町グリーンツーリズム特区』に指定され、なんと860軒の農家の内140軒が旅館業法に基づく許可を得て受け入れ体制を作り、昨年958名、今年は2,500名を超える受け入れが可能となっています。北海道全体で196軒の農家民泊がある中で、この長沼町だけで140軒です。

 鹿児島県は平成17年度で農産物の出荷額ベースで全国第二位です。グリーンなフィールドが豊かなこの地でこのグリーンツーリズムの花が咲かないはずがありません。要は江藤くまもとツーリズムコンソーシアム会長の言葉通り仕掛け人、仕事人、仕置き人、やる気と粘りを持った人材が地域の本当の宝だと思います。 鹿児島はハード面が他県に比べて恵まれていることから危機意識が薄く、知恵を絞るソフトに大きな遅れが生じています。今回のセミナーがかごしまツーリズムの火付け役となってくれることを願っています。  

                                                  終わり

 

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