今日は朝からJRで宮崎に日帰りで行き、前鳥取県知事で現在慶応大学大学院教授をされている片山善博氏の講話を聞いた。県の首長経験者がなんで図書館を語るんだろうという単純な興味もあったが彼ならきっと面白い話が聞けるだろうという期待感のほうが大きかった。
さて今日の正式なタイトルは『Live! Library 人づくり・地域づくり 図書館のミッション』という少し長いものであったが冒頭片山教授が講和された。あのテレビでよく見る柔和なお顔を見ながら最前列に陣取って聞いたが話しの内容は結構厳しいものだった。気分の悪い方もおられるかもしれないが以下は片山氏の言葉だからご勘弁願いたい。
1999年から2期8年間知事を務める中で国の進める地方分権が量的拡大のみを重視し、質的改善に繋がっていないことが地域の疲弊をむしろ進めているのではないかと危惧した。公共事業と交付税の『先食い』であの夕張の破綻が生じた。今また合併特例債の『先食い』が始まろうとしている。800兆もの借金を抱える国がもはやそんな甘い支援が出来るわけがない。結局自治体の考える力が無ければ騙される。地域住民も、議会もチェック機能を失えば民主主義は成り立たない。『馴れ合いと学芸会』では本物の地方自治とは言えない。だから図書館は地域の知的自立支援を最大のミッションとしなければならない。図書館を見れば地方自治のレベルが分かる。図書館は地方自治のリトマス試験紙だ。
彼には6人のお子さんがいる。官舎住まいでは本も置けない。だから皆
地域の図書館にお世話になってきた。今もできるだけ図書館の近くに住むようにしている。図書館の運営を指定管理者に任せようとする最近の動きについて、片山氏は①収入アップ②コスト軽減③質の向上が図れる行政サービスはその対象と考えるが図書館には指定管理者制度は基本的に馴染まないのではないかと考えている。
昔は国が言う通り全国一律の基準で動けば済んだが、今は同じことをやってたら生きていけない時代だ。だから地域住民が自分で判断する能力が問われている。トークセッションに参加された同じ慶応大学の糸賀教授が米国の図書館のポスターを紹介された。『If information is a currency of Democracy, The Library is the bank』 とあった。もし情報が民主主義の通貨なら図書館は銀行だとする標語だが、これは米国の現役政治家の作だそうだ。教授のコメント『本物の銀行と違い情報の銀行は貸し渋りはしない。』は会場を大きく沸かせた。
100分のトークセッションを含め12:50~16:10まで途中15分の休憩があったがみっちり内容のあるシンポジウムだった。


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