良好な景観形成の必要性
2008年9月28日
海外旅行先で感激することのひとつとして、広告や看板が少なく、落ち着いた雰囲気を醸し出している観光地があることです。スイスやドイツのロマンチック街道、カナダのバンフなど景観に配慮したまちづくりが施されています。
日本では、景観法が2005年6月に施行されましたが、その対象は多岐にわたっています。基本理念には、《良好な景観は国民共通の資産》であると位置づけられており、地域の自然、歴史、文化等、地域の特性や特色を伸ばす必要性が指摘されています。
景観を守ることは、観光まちづくりの根本をなすものと考えます。鹿児島市は錦江湾をはさんで、目の前に雄大な桜島がそびえており、その景観は世界に類の無いものです。しかし最近では至るところに高層ビルが建ち、いつのまにかその雄姿が見られないポイントが増えており、高さ制限の必要性を感じることがあります。県内の有名な観光地でも、旗の林立や派手な商品広告にがっかりさせられることがあります。
まず公共空間や公的施設を持つ地域周辺では、看板の大きさ、字体を統一することが景観を守ることにつながります。
全国的に景観形成に積極的に取り組んで成功している事例として、「伊勢市」、「川越市」、「彦根市」「北九州市の門司港レトロ地区」、「松本市」などが上げられます。これらの市は、屋外広告物の表示・掲出の制限や無電柱化を行っています。特に松本市は歴史的自然を活かしたまちづくりを促進するため、市街地の建物の高さを制限し松本城等の眺望景観を確保する取組を行っています。地域の特性を活かした取組の結果、大幅に観光客が増加しています。
県内では、武家屋敷の残る「出水」、「知覧」「入来」
などは区域を限定して、広告や旗を制限して美しい武家屋敷群を守りたいものです。また、温泉地ではホテルの名称や位置を知らせる看板が林立していますが、まちの入り口にひとつの看板にまとめることで十分と考えます。インターネットの普及やカーナビを装置した車が多くなり目的地の検索は、観光客には容易になっています。「黒川温泉」が実践しています。古い建物や庭園が残る場所では、広告物そのものを規制することで地域としての評価が高まり、観光客が増加することが想定されます。
今景観を維持していくために、地域の体制やまちづくりをどのようにすすめていくかが問われています。今まで景観の重要性について考える機会や、その背景も希薄であったと思います。これからは小さい頃から景観保護の重要性を、学校教育で教えることが大切です。いまこそ景観が地域の誇りであることを認識し、景観保全に取り組んでいる先進地を視察し、地域の景観形成についてどのように合意形成を進めているか研究する必要があります。
美しい景観を、先祖代々まで残していくことが、我々の義務であると考えます。



流であり、宿泊先では豪華な宴会を伴うものが多くありました。しかし最近の旅行は、旅行者のニーズを組み込んだ個人旅行が中心であり、主要な旅行代理店の統計によると、団体旅行と個人旅行の取扱いは、3対7の割合となっています。旅行者の趣向も、訪れる地域の自然・生活文化・住民とのふれあいを求める「交流・体験型旅行」へと旅行スタイルが変化しています。熟年層では、特に自分流の旅行スタイルを求める人が増えてきています。地域は消費者のニーズに合っているかで選ばれる時代です。
ツアー」、街中を歩きながら観光する「まちあるき」、歴史的産業遺産を勉強する「ヘリテージツアー」、農業体験を盛り込んだ「グリーンツーリズム」など新たなツーリズムがブームになっています。 地域発の旅行商品づくりが注目されています。そのため、地域の受入れ側もより細かな地域情報の提供、おもてなしの心の醸成、観光客を案内する組織、人材の確保が必要になってきています。住民の創意や工夫を活かした観光まちづくりを推進するには、地域に愛着と誇りをもつ人のアイデアと意見が不可欠です。これが、地域をコーディネートする「担い手」の育成が求められる所以です。
1点目は、霧島の観光の魅力が消費者に浸透していないために、単発型の宿泊地になっていることがあげられます。日本有数の温泉があり、登山、トレッキング、歴史、食と多くの観光素材に恵まれながら情報伝達や連携が不十分であり、観光客に霧島の良さが伝わってないと思います。いまの観光は、滞在や交流を求める人が多くなっています。連泊して地域の良さを体験していただく仕組みを作っていかなければなりません。ホテル間を回遊するバスや、共同してインフォーメーションをするなど観光客の利便性を図りながら、体験を中心とした着地型観光を充実させることが必要です。
鹿児島大学で開催された「かごしまルネッサンスアカデミー」の受講生の終了課題発表会に出席しました。この事業は、平成18年度から文部科学省より、鹿児島大学が受託した人材育成プログラムです。今回大学より健康管理文化コースで学ぶ2期生の成果の講評を依頼されました。