トップページ > プロデューサーズコラム2008 > 乗り物

2009年2月9日
鹿児島個人タクシー事業協働組合の研修会に講師として参加しました。研修会の目的は、乗務員のマナーの向上と顧客管理の手法、新幹線全線開業に向けた新しい観光コースの勉強会でした。
タクシー利用による観光は、昭和47年頃から53年頃までがピークで、それを支えていたのがハネムーン客でした。南九州がその中心であり大安の翌日は、鹿児島空港にはタクシーが列を成し、観光タクシーが足りないほどでした。また、霧島や指宿のホテルでは全室がハネムーン客という日もありました。
しかしその後タクシーによる観光は年毎に減り続け、今ではハネムーンの客はほとんど見られなくなりました。タクシー観光が激減した背景には2つの理由があると考えています。1つには利用客の大半を占めていたハネムーン客が、現在では行先が海外にシフトしていることです。2つ目はレンタカーの利用が増えタクシーが敬遠されていることです。レンタカーは、空港だけでなく駅、ホテル、市中にも拠点が増えいつでも利用で
き、しかも乗り捨てが自由にでき、利便性があります。
2年後に九州新幹線が全線開業し、観光客の増加が期待されています。鹿児島中央駅を基点に、観光客が県内各地を巡ることが予想され、また博多から1時間20分となり日帰り観光客が増加すると思います。昭和50年代前後に南九州を訪れたハネムーン客は200万組ほどあり、その世代は定年退職の時期にもなり、思い出旅行として再度南九州を訪れてほしいという期待もあります。一方来年のNHK大河ドラマは「龍馬伝」と決まっています。坂本龍馬とおりょうは、新婚旅行の地として霧島温泉を訪れており、それが日本最初のハネムーンと言われています。坂本龍馬役を演じる福山雅治の人気にあやかり、鹿児島へ新婚客が来ることが期待されます。このような状況を考えてぜひもう一度、ハネムーンの地として売り出していく必要があります。
タクシー利用による観光客を増やすためには、まず乗務員のマナー向上が上げられます。 挨拶の励行、身だしなみ、ドアの開け閉めなど最低限のマナー徹底と地域の歴史、文化、食など地域情報を知ることも大切です。タクシーという狭い空間の中で、お客様を退屈させないことが求められます。個人タクシー業界では、乗務員のレベルアップ対策として、三つ星運動が進められています。一定のレベルに達したドライバーの車には、三つ星のマークが外に付いています。東京のホテルでは、三つ星のマークが付いた車が、優先的に玄関に横付けできるところもあります。優良運転手の称号である三つ星の個人タクシーの存在を、業界内部だけの価値にとどまらず、ぜひ一般市民にもPRすることで利用頻度を高めることができると思います。
また、個人タクシーのステイタスを上げることが、他のタクシーにも波及し業界の発展にももつながると考えます。
高齢化社会を迎え今後タクシーの利用価値も変わると考えます。一人暮らしの高齢者が多くなり、病院への送り迎えや、日用品の買出しなど利便性を前面に出し、顔の見える関係づくりが必要になってきました。観光客だけでなく日常生活の中で個人タクシーが支持され、利用増につながることを期待したいと思います。