トップページ > スタッフレポート

甑島2013~KOSHIKI ART PROJECT編~

8月17日より8月25日まで甑島で行われたアートイベント、KOSHIKI ART PROJECTに参加しました!
2日目は断崖クルージング、3日目は下甑島めぐりなど、ディープな甑島情報をお届けします!

1港の歓迎.jpg

1日目は、薩摩川内市の地域おこし協力隊のお二人に、上甑島を案内していただきました♪

2アートプロジェクト受付.jpg

KOSHIKI ART PROJECTは、鹿児島県薩摩川内市の甑島で参加アーティストが滞在制作と展示を行う現代美術のプロジェクトで、今年で10年目を迎えました。

3石垣の風景.jpg

島内の空き家などをアーティストが探し出し、作品を展示しているので、地図を片手に巡ります。この日は初日ということもあってか、多くの参加者が石垣の美しい町並みの中を歩いていました。

4art.jpg

展示されている場所には、目印の旗が立っています。

5art.jpg

立派な佇まいのお屋敷です。中に入ってみると...

6art.jpg

砂のついた靴が、玄関に片方ずつ並べられています。

7art.jpg

部屋の中にもインスタレーションがありました。障子に映された映像を見ていると、時間が止まっているような、動いているような、不思議な感覚に陥ります。'しん'とした感覚とでも言いましょうか。これは、現代アートにしか出せない空気感だと思います。

8art.jpg

次も、素敵なお屋敷の中に仕掛けてある、楽しい作品です。

9art.JPG

ブロッコリー!?ではなく、小さな木。建物の至るところに生えています。島での生活が始まり、部屋の畳から木が生えているという現実に遭遇して生まれた作品だとか。

10art.JPG

このお屋敷には、昔ながらのお風呂や台所が残されており、レトロで素敵です。 お風呂と台所が隣同士で、台所仕事をしながらお風呂を焚けるようになっていて、自ずと、当時の生活が想像されます。

11art.jpg

次は、海辺にある作品です。旗を目印に、堤防の向う側にまわると...

12art.jpg

何やら怪しい建物が!近づいて見ると、ぐるぐるらせん状の構造になっています。

13art.jpg

この「渦巻く部屋」は、帰還中アーティスト自身がここに住み、その生活の痕跡も作品になるとのこと。渦巻状の構造の「部屋」が、日々どのように変化してくのでしょうか。

14art.jpg

この作品は、とても海際にあります。ここに住むなんて、まさに肉体派アーティストです。

15トンボロ.jpg

上甑島の里集落は、日本3大トンボロの一つです。トンボロとは、海底の砂礫が沿岸流によって運ばれ、波の作用によって水面上に現れた陸繋砂州のこと。高台から眺めると、その形がとてもよく分かります。よくよく見ると、東側と西側の海の色も違っています。

16寿司膳かのこ.jpg

お昼は中甑の「寿司膳かのこ」にてクロマグロ定食をいただきます。キビナゴやタカエビなど海産物に恵まれた甑島ですが、クロマグロの養殖も行われており、新鮮なお刺身を食べることができます。この写真には写っていませんが、アオサラーメンも美味しかったです!

17アートバス.jpg

午後は、「アート巡回バス」に乗車して、他の展示物をまわります。

18アートバス.jpg

巡回バスは、17日~19日の3日間限定で、この日のバスは満席でした。バスの中ではアートプロジェクト代表の平嶺さんのガイドを聴くことができます。

19長目の浜.jpg

まずはじめに、長目の浜の見学をしました。ここは、薩摩藩主島津光久公がその美しさに「眺めの浜」と呼んだことが名称の由来とされ、島の北西部の山裾が風波によって崩れ落ち、運ばれてできた幅50m、長さ約4kmの海の中道を見ることができます。それぞれ「なまこ池」「貝池」「鍬池」と名前がついています。

20art.jpg

小島エリアの浦内湾のすぐそばの小屋の中には、砂の椅子が展示してあります。

21art.jpg

アートのとらえ方は人それぞれですが、強いものに美を感じることもあれば、消え入りそうな、儚いものに美を感じることもあります。いずれの美も、普段の生活からは少し離れた所へと想像力で以て連れて行ってくれます。そうやって飛躍することが、私たちには時々必要なのかもしれません。

22art.jpg

平良小学校には、2つの作品がありました。
きくもとゆみこさんの「あふれでる」は、校庭の木をガラスで彩った作品。しずくのように落ちてきたさまざまな「想い」が、きちんと目に見える「形」になっています。

23art.jpg

木を傷つけないように工夫もされています。小学生の書いた絵や、地域の方々が集めて下さった器があり、人の温かさを感じ、ちょっと優しい気持ちになれる作品です。

24art.jpg

隣の「ダンディハウス」は日陰とともに移動して生活する、という野心的な作品。かわいい女子が挑戦する活動的アートです。

25art.jpg

平良小学校とのコラボレーションが可笑しくもあり、どこか「気になる」、「心にひっかかる」作品だと思いました。

26ギャラリーヒラミネ.jpg

巡回バスはこのあと、ギャラリーヒラミネで最終地点となります。こちらには、現地アーティストである平嶺時彦氏の作品と、ゲストアーティストであるパラモデルの作品が展示されています。

27ギャラリーヒラミネ2.jpg

ギャラリーヒラミネは、玉石の石垣に囲まれた新しい建物で、敷地に入るとすぐに時彦アートが目に飛び込んできて、圧倒されます。他にもまだまだあるのですが、ぜひ足を運んで見られてください!時彦氏(90歳)は、幼少時に河童に出遭った話をして下さいました。

28artパラモデル.jpg

パラモデルさんの作品は、さすがプロ、巧みな技術力とクールな美しさがありました!
かつてへなちょこ美大生だった私は、教授の言っていた「想像させることの大切さ」がイマイチ体現できず、悩みましたが、まさにこの作品は「想像させる」、「思考のスイッチを入れる」作品だと言えるでしょう。
写真は、海水浴からお孫さんと帰ってきたおじいちゃんの後ろ姿です。クールです。

29art.jpg

最後にお目見えした作品は、「鳥類色彩図鑑」。文鳥を島に連れてくる程鳥好きの西山さん。島に来てから出会った鳥の色を分類し、島でとれたテングサを固めて障子にはめ込んだ作品です。

30art.jpg

カラスの色はなぜ黒くなったのか、という説話をもとにした作品もありました。こちらは塩と片栗粉と水でできた作品とのこと。単純な形だけれども、命が宿っていそうな、今にも動き出しそうな雰囲気。

31山下商店.jpg

アートプロジェクトの作品を鑑賞したあとは、甑島で今話題となっている「山下商店」へお邪魔しました。

32山下商店.jpg

こちらでは、手づくりの豆腐を購入することができ、その場で食べることもできます。島で作られた「島米」やいそのり、ジェラートなどもあります。

33山下商店.jpg

木綿豆腐をいただきました。そのまま食べても、甑島のお塩をかけて食べても、味がしっかりしていてとても美味しいです!朝6時にお店に行くと、出来たてが食べられるそうです。

34山下商店.jpg

地域おこし協力隊の船井さん、山下さん、江藤さんです。地域おこし協力隊の方は、IターンやUターンで、地域の魅力を発見し、磨き上げて商品開発を行うという任務だそうです。若い方が新たな視点で、島を盛り上げてくれています!
山下さんは4年前にUターンし、島の風景を守るために農業で島を盛り上げている中、人が集う場所として、今年、豆腐屋「山下商店」をオープンされたそうです。
3人とも、笑顔が素敵です。

35ナイトツアー.jpg

夜は、「ナイトツアー」に参加しました。昼間はシーカヤックのガイドをされているという齋藤さんが、島に流れ着く漂流物について説明して下さいます。

このあと車で移動して、展望所でハーブティーをいただきながら、のんびり横たわります。この日は月が明るかったのですが、カシオペヤ座、はくちょう座、夏の大三角形を見ることができました。新月などの星がよく見える夜は、天の川がキレイに見えるそうです。夜風は涼しく、自然の風と音が心地よかったです。

次回は、断崖クルージングと下甑観光の様子をレポートします!

甑島2013~断崖クルージング・下甑島探索編~

36中甑港.jpg

甑島観光2日目は、断崖クルージングからスタート!中甑港には、かわいい釣客がいました。

37遊覧船かのこ.jpg

遊覧船かのこは、平成23年に新船がデビューした観光船です。甑大明神橋の下を通り、甑島の西側を2時間かけてクルージングします。

38甑大明神.jpg

甑島の名前の由来となった神社です。後ろの岩がご神体で、甑島の名称の発祥の地と言われています。

39鶴穴.jpg

「鶴穴」という名前の岩です。その昔、鶴が羽を広げている姿に見え、名付けられたそう。真ん中が波で浸食し、向こう側が見えるようになっています。

40断崖.jpg

甑島の断崖・奇岩を形成する地層は、白亜紀から古代3紀のもので、一番古い地層は、約8000年前、恐竜やアンモナイトが生息していた白亜紀終わりごろのものだそうです。
断崖は、高いところで200mの高さを誇ります。船で真下まで近づくと、大迫力です!

41四ツ穴(一部).jpg

波で浸食されたという、「四ツ穴」に近づきます。海の色も、とても綺麗なんです!

42内川内海岸.jpg

「内川内海岸」は、海岸のすぐ近くにある、二段からなる滝があります。

43金山海岸.jpg

「金山海岸」付近では、かつて銅、銀、金を試掘した跡があるそうです。

44ナポレオン岩.jpg

クルージングのクライマックスは、「ナポレオン岩」!高さ127mの奇岩で、甑島のシンボル的存在として親しまれています。どの角度から撮っても、絵になります!

45甑大明神橋.jpg

あっと言う間のクルージングでした。甑大明神橋にさよならを言って、港に戻ります。

46フェリーニューこしき.jpg

このあと、里港に戻り、船で下甑島の長浜港まで移動します。

47タカエビフライ弁当.jpg

長浜港でお弁当を受け取り、ホテルこしきしま親和館にていただきます。テラスから見える海が美しいです。

48タカエビフライ2011.jpg

タカエビがたっぷり詰まった、人気の「タカエビフライ」!今回は特別にお弁当にしてもらったのですが、お店で撮った写真はこんな感じです。外がカリカリ、中がもっちもちで、タカエビの美味しさがばくはつしています。長浜港の「喫茶くるみ」で食べられます。

49瀬尾の観音三滝付近.jpg

さて、腹ごしらえのあとは「瀬尾の観音三滝」へ向かいます。下甑島の地域おこし協力隊の関さんに案内していただきました。車を停めてから、木漏れ日の中を少し歩きます。

50瀬尾の観音三滝.jpg

間近に見える滝。小さな滝つぼもあります。こちらは第3の滝で、脇の階段を登ると第1、第2の滝も見ることができます。すぐそばに、観音様を祀っているので、「観音三滝」というそうです。マイナスイオンに癒されます。

51下甑郷土館.jpg

こちらは下甑郷土館。下甑の生活様式を案内する施設で、実際の住居を移築したそうです。

52下甑郷土館ビーダナシ.jpg

さまざまな農具や漁具、生活用具が展示され、島で受け継がれてきた知恵が凝縮されています。写真は、この地域の伝統的な織物「ビーダナシ」の織り子さんのお写真で、「ビー」とは芙蓉のことです。甑島の伝統織物で芙蓉織物としては世界に一つしかありません。近年この「ビーダナシ」の技術を学びに、なんと、昨年県外から移住している若者がいるとのことです。

53手打海岸.jpg

下甑郷土資料館すぐ近くの手打海岸では、地元の家族連れが海水浴をしていました。

54八尻展望台からの眺望.jpg

次の日は、さらにディープに下甑島を堪能します。「八尻展望台」では、鹿島地区と中甑島、上甑島を一度に眺めることができます。

55鳥の巣山展望所.jpg

次は下甑島で人気のスポット「鳥の巣山展望所」。灯台の下に広がる展望場は、ニシノハマカンゾウ、カノコユリの開花の季節はさらに美しい景観が広がります。現在は、中甑島と下甑島を橋でつなぐ工事が行われていますが、開放感があるスポットです。

56夜萩円山公園.jpg

「夜萩円山公園」では、ページ岩といわれる断崖の地層をはっきり見ることができます。

57前の平展望所(ナポレオン岩).jpg

島の西側を南下し、「前の平展望所」へ。ナポレオン岩と、これから行く瀬々野浦集落を臨むことができます。

58前の平展望所(瀬々野浦集落).jpg

かわいらしいオレンジ屋根の小学校を中心に広がる、人口約30名の集落です。

59シンヌウラおこし事務局.jpg

こちらで地域おこしを行っているNPO法人「西海発(さいかいはつ)」の事務所へお邪魔します。「瀬々野浦」は、地元の言葉で「シンヌウラ」というので、「シンヌウラおこし事務所」なのです。

60ごちそうさんど.jpg

こちらでお昼ご飯「ごちそうさんど」をいただきます。「ごちそうさんど」は、島の未来を考えるワークショップで生まれたもので、レタス、タカエビの真丈(しんじょう)、田舎ずし、魚ダシの稲荷など、各集落から集まった素材たちが、まるで地層のように積み重なったごちそうです。甘辛ソースと胡麻も相性抜群です!島で採れた天草のところてんも、上品なお味で、量もたっぷり!まさにごちそうです♪予約はシンヌウラおこし事務所(TEL:09969-5-1083)まで。

61シンヌウラ集落めぐり.jpg

腹ごしらえのあとは、シンヌウラガイドと共に集落めぐりです。

62集落からナポレオン岩を臨む.jpg

ナポレオン岩の風景が生活の一部になっているなんて、素晴らしいですね!ちなみにこの集落では、昔から、ナポレオン岩のことを沖瀬(ちゅうせ)と呼んでいるそうです。

63西山小学校.jpg

集落唯一の学校「西山小学校」は、今年3月に閉校してしまいました。建物も綺麗なので、体験型観光などで再利用したいとのご意見がありました。

64共同用水.jpg

小道を歩いていくと、昔ながらの共同用水がありました。ここで野菜を洗ったり、飲み水として利用したりしていたそうです。手を浸すと、湧き水が冷たくて気持ちいい!昔、映画「となりのトトロ」で、採れたての野菜を籠に入れて水に浸すシーンに憧れたなぁ。なんて物思いに耽ります。

65にゃんにゃんスポット.jpg

西山ストアーの前では、木陰で休む仔猫が。「しんぬうら集落地図手帖」には、この辺りはにゃんにゃんスポットと掲載されていて、その通りでした!

66診療所.jpg

この瀬々野浦集落には、「Dr.コトー」のモデルとなった診療所があります。現在は、先生は週に1回診療にいらっしゃるそうです。

67波止場.jpg

集落歩きも終盤にさしかかってきました。波止場の奥の階段を登ると...

68鷹の巣.jpg

荒々しい断崖が広がっています。島に吹く風によって削られた断崖に、直に触れることができます。写真の奇岩は、「鷹の巣」と呼ばれ、平家の落人伝説が伝わっているそうです。

69鷹の巣とナポレオン岩.jpg

ここからナポレオン岩(=沖瀬)を入れて撮ると、野性味あふれる写真になります。

70恵比寿神社.jpg

この恵比寿神社は、神石が安置されており、NPO法人西海発理事長の中村さんに、この神石にまつわるエピソードをお話しいただきました。

71芙蓉の木.jpg

宮野さんに、前日に資料館で見た「ビーダナシ」の芙蓉の木を教えてもらいました。この木の枝をすぐ隣の川で1カ月間水にさらして、繊維を取り出し、糸にするそうです。

72西浄寺.jpg

ここ西浄寺には、お話好きの和尚さんがいらっしゃるそうで、お朝事体験や説法体験に参加できるとのこと。(詳細についてはシンヌウラおこし事務所までお問い合わせください。)

73集合写真.jpg

最後に記念撮影!地域おこし協力隊の小泉さんと、シンヌウラおこし事務所・NPO法人西海発のみなさんです。夏の強い陽射しの中、元気に案内して下さいました!

2泊3日の甑島巡りレポートは以上です。アートプロジェクトの行われる8月、カノコユリの季節・7月~8月、ウミネコ餌付けや釣りのシーズンやアクアスロン、それに集落めぐりなど、色々な楽しみ方ができる甑島。あなたもぜひ訪れてみませんか?