[ 映画「俺は、君のためにこそ死ににいく」5月12日より全国東映系ロードショー ]
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「みんな輝いていた少年たちだったのです」 その視線の先には、嬉しそうに子犬を抱く特攻兵の写真が飾ってあった。 鳥濱明久さんは、特攻の母と呼ばれた鳥濱トメさんの孫にあたる。今は「鳥濱トメと特攻隊員の資料館」として復元された“ホタル館”の館長として、その歴史を伝え続けている。 ホタル館は、昭和3年、知覧町に富屋食堂として創業し、昭和18年に“大刀洗陸軍飛行学校・知覧分教所指定食堂”として認定された。 行動範囲の限られる兵隊たちは、この富屋食堂に通うことを楽しみにしていたという。 女将であった鳥濱トメは、全国各地から召集された若い兵隊たちの母親代わりとして慕われていた。 鳥濱明久さんは、戦後生まれ。特攻兵たちの姿を見たことはない。誰もがあの痛ましい戦争を忘れたかった時代、日本の高度成長期の真っ只中に生まれた明久さんは、毎日観音堂に参拝するトメの後姿を見て育った。 「その頃は、戦争のことを語りたがる人はあまりいませんでした。観音堂にお参りする人もほとんどなく、でも祖母は89歳になるまで毎日参拝し、献花をかかさず、亡くなった特攻兵の話をしてくれました。何度も聞いたので、名前を聞けば顔が思い浮かびますし、どんな方だったかずっと頭に残っています。でも、こうやって資料館を作って、語り継いでいこうとは思っていませんでした」 特攻兵の遺族が訪れ、「トメさんの孫なら何か聞いていないか」と聞かれるたびに、頭の中に入っていた、祖母からの話が口からあふれ出したという。 知覧町には特攻平和会館があり、そこには特攻兵たちの写真や遺品、血書や寄せ書き、手紙などが展示されているが「特攻平和会館が男性的なら、富屋食堂は女性的なのです」と鳥濱さんは語る。 |
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