空港から北西へ2km、国道504号沿いに200余りの石段を登りつめた標高390mの山頂に、杉木立に囲まれた御在所があります。神代三山陵の一つであるこの山陵は、アマツヒダカヒコホホデミノミコトの陵墓です。ニニギノミコトの皇子で山幸彦ともいいます。古事記に「ミコトの陵は其の高千穂の西に在り」と記されていることから、ここが陵と決められました。杉木立の中の静かな山内は、空港からわずか2kmということが信じられないほどの落ち着いた雰囲気を漂わせています。この史跡を中心に悠久の歴史を綴る溝辺町には、祖先が築いてきたさまざまな証しが今なお点在しています。