種子島では各地の水田で古代から赤米が栽培されてきました。特に、太宰府天満宮を勧請したものといわれる南種子町茎永の宝満神社には、稲の魂を授かるお田の森と御神田であるオセマチがあって、稲作にかかわる伝統的な神事と、ここだけで栽培されている赤米を守り続けています。現在も赤米の苗を御神田に植えて、その年の米の豊作を祈る神事が行われています。種子島は日本一収穫の早い米どころとして知られていますが、昔はお田植祭りが済まないうちは田植えはできなかったのです。たねがしま赤米館では、宝満神社に伝承する赤米と、これに関わる民俗行事や地域の稲作文化などについて分かりやすく紹介しています。