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「2010年を振り返る」 〜観光プロデューサーズコラム〜

2010年12月27日
鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫 英光

P1010840_1.jpg  2010年も残り少なくなりました。今年の鹿児島の観光は、スタートから緩やかな回復基調にありましたが、4月の宮崎での口蹄疫発生後未曾有の苦戦を強いられた年でした。県の観光動向調査(サンプル調査)によると、延べ宿泊客数は、10月までは前年比約90%であり、厳しい現状となっています。6月が11.5%、7月が20.2%、8月が6.3%、9月が11.1%、10月が6.7%と厳しい落ち込みとなっています。特に指宿地域が6月以降15%以上の落ち込みが続いており、根本的な対策が必要になっています。しかし昨年落ち込んだ外国人は、円高にもかかわらず、韓国を中心として40%以上の伸びとなっています。観光関連産業にとっては厳しい1年となりましたが、県全体としても観光客の減少は、地域経済にも大きく影を落としています。

20101225205733862.jpg  口蹄疫が終息後、観光客回復策として、指宿、霧島では独自の取組を、県全体としては、「おいでよ!かごしまキャンペーン」を展開し、かごしまの「ありがとう!」プレゼントには、県外宿泊者から5000名を超える応募がありました。今後利用者の声を分析し、次の展開に活かしたいと考えています。

 今年は、来年の九州新幹線全線開業をにらみ、受入体制の整備と観光客の誘致促進、鹿児島県のイメージアップなどに取り組んできました。
 受入体制については、「かごしまよかとこ旅」の発行や地域観光を担う人材育成に力を注ぎ、「かごしまよかとこ博覧会」は2年目を迎え、旅行会社での商品化も図られ、参加者も増加しています。

20101225210309885.jpg    「おもてなし先進県鹿児島」づくりでは、「かごしま人材育成塾」、「タクシー乗務員接遇研修会」、県内7箇所での「おもてなしセミナー」など観光客を温かく迎える運動を推進してきました。
   新幹線停車駅からの2次交通の整備も進んでいます。出水駅からは、「クレイン号」、川内駅から「きやんせ号」の周遊観光バスの実証事業がスタートしました。しかし乗車人員が少なく、市の職員も参加し市民への関心を高め、PRにつなげて欲しいと思います。
   観光客誘致促進では、全国のJR1400の駅に「すぐそこに、鹿児島県」をキャッチコピーとする本県観光宣伝用5連貼ポスターを掲出しました。
   誘致促進では、スポーツ合宿に成果が表れており、関西、福岡地域での誘致活動が実を結びつつあります。また教育旅行誘致では、グリーンツーリズムの受入体制が整いつつあり、今年は7000人、来年度はすでに1万人の予約が入っており、鹿児島の体験メニューの優位性が学校側に認識されてきております。
   鹿児島のイメージアップについては、「本物。鹿児島県」の魅力PR事業を展開し、東京、大阪では知事のトップセールスも行いました。新幹線の認知度はまだまだですが、各地の県人会が「ふるさとかごしま」を支援しており、開業ツアーの計画も進んでいます。

  20101225210419862.jpg  今年の大河ドラマ「龍馬伝」のロケが、7月霧島で行われ、県、連盟、霧島市などの協力で無事終了し、そのシーンは日本初の新婚旅行ということで全国に放映されました。整備された塩浸公園には、放映後多くの観光客が訪れています。口蹄疫の影響で心配された霧島地域ですが、「龍馬伝」効果もあり指宿に比較して急速に客足が回復しています。しかし大河ドラマやイベントに左右されることなく観光客を誘致するためには、食や伝統文化、人のおもてなし、祭りなど四季折々の魅力アップを図り、年間を通しての誘客に努めることが重要と感じています。

   今日本の国内旅行は成熟し、今後の人口の減少を考えると今後大きな成長は望めません。旅行マーケットは、田舎、レトロ、和への回帰が顕著となっています。「はやとの風」、「いさぶろう・しんぺい号」、「SL人吉」が走る肥薩線は、列車の人気に合わせてと、日本の原風景の残る沿線の魅力が重なり、郷愁を誘う「嘉例川駅」や「大隅横川駅」などには多くの観光客が訪れています。ローカル列車の魅力と新幹線のスピード感を楽しむ旅をもっとPRしていくことが大切です。

 地域観光を支えるボランティアガイドで、県の連絡協議会に加盟している団体は29あり、ガイドが646人います。会員の交流やスキルアップ講習会などを実施し、出番を増やす機会をつくって行くことが重要と考えています。2月には、ボランティアガイドの九州大会が鹿児島で開催され、九州管内から500名を超える会員が集まり連携強化を図りました。新幹線全線開業時には、鹿児島中央駅が終着となり、市内のガイドさんの活躍が期待されます。

20101225210735723.jpg  ところで九州新幹線の全線開業まで2か月余りとなり、各地域で受け皿づくりが進んでおり、開業の最大のイベントである「花かごしま2011」も開催されます。開業効果を県内全域にもたらすためには、開業への取組を県民が自分のこととして捉え「おもてなしの心」をもって観光客に温かく接する必要があります。北の「新青森駅」と南の終着駅「鹿児島中央駅」までが1本のレールでつながり、全国的に話題となります。しかし新幹線は、「魔法の杖」ではありません。100年に一度のビッグイベントをいい機会と捉え、鹿児島の観光の魅力を積極的に情報発信し、全国有数の観光地としての位置を築きたいものです。

 最後に今年も「プロデューサーズコラム」は、毎週月曜日52回すべて掲載できました。(通算137回)読んでいただいている皆様に心から感謝いたします。来年は、九州新幹線が全線開業し、記念すべき年になります。いろいろな話題を提供していきます。次回は1月3日に掲載します。皆さん良いお年をお迎えください。
 感謝を込めて

プロフィール

古木 圭介プロデューサー
鹿児島県
観光プロデューサー
古木 圭介
(平成29年4月より就任)
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