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「ゴールデンウイークの勢いを夏休みへ繋げよう」~観光プロデューサーズコラム~

2011年5月16日
鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫 英光

  祝・全線開業  3月12日に全線開業した九州新幹線の利用者は、新燃岳噴火の風評被害、東日本大震災や福島原発事故による旅行自粛等で伸び悩んでいましたが、今年のゴールデンウイークについては、全線開業効果が表れたと言えるのではないかと思います。

  県内の宿泊施設や定期観光バスは、軒並み前年を大きく上回る状況で、特に鹿児島市内、指宿が好調でした。3日に鹿児島中央駅で観光客や関係者にお話を伺い、また、県内の宿泊施設や交通機関から聞き取り調査をしました。今年のゴールデンウイークの特徴として下記の点が上げられると思います。

  ・例年に比べ岡山、広島、山口など中国地域からの観光客が目立った。

  ・新幹線で初めて鹿児島を訪れた方が多かった。その方々は、まず鹿児島の主要観光地を訪れる人が多く、や指宿地区など知名度の高い場所が最初に埋まった。

  ・鹿児島中央駅からの利用交通機関は、レンタカーや列車、シティビューを利用し、タクシーによる観光は、予想したより少なかった。

  ・4月20日過ぎてからの予約が急激に増えた。自粛ムードに対する国民の理解が払拭され、我慢をしていた人々が観光に出かけたことが大きい。
 
  ・日本列島が1本のレールでつながっていたが、鹿児島中央駅が新幹線の南の終着駅であることや、連休前に東北新幹線が復旧したことによるPR効果が表れた。

  ・例年鹿児島への県外からの宿泊者は、約25%が関東地域からとなっており、その傾向からみると、今年は原発の影響が大きくその地域からの観光客は低迷している。

R0012142.JPG   もし震災が無ければ関東地域から募集団体のツアーが多く、さらに観光客が増加したものと思われます。課題としては


  ・北部九州からは日帰り観光客が多く、今後滞在させ宿泊させる取組が重要であり、イベントへの誘客や体験メニューの充実などPRの必要性を感じます。

  ・新幹線開業効果を、県内全域に広げるための方策を推進していますが、ゴールデンウイーク期間でみると、その効果はまだまだです。

  ・一部観光客から、飲食店で不愉快な思いをしたとクレームも上がっています。また来ていただくためには、「おもてなしの心」を徹底させねばなりません。

  ・中央駅のお土産品の売り上げは絶好調であり、特に鹿児島ならではのものが売れたと言う。今後も鹿児島の素材を活用し、安全・安心の新商品開発が必要です。

  ところでゴールデンウイークは、西日本地域を中心に多くの観光客が訪れましたが、一年の内で一番人が動く、夏休みの受入態勢作りを急がねばなりません。しかも夏休みはファミリー層がメインとなります。

九州新幹線   しかし今年は例年と違って、電力問題が観光に大きく影響をもたらすと思います。電力使用の削減ムードが広がることが予想され、国民は涼を求めて旅行先を決めると思います。その意味で今年の夏のキーワードは"涼"と考えています。子供が楽しめる地域や、自然の涼しさを提供できる施設が人気を博するものと思います。

  リゾート地域では、子供には海では海水浴の他に魚貝類取り、山では昆虫採集や川での小魚釣りなど体験メニューが必要です。また、夜は思い出作りとして花火などを用意するのも喜ばれます。都市部では、早朝の市場見学、水族館や博物館の見学などのアクティビティが好まれます。

  地域や施設では涼を感じる仕掛けが必要です。風鈴を吊るし、七夕の短冊を用意して竹ざおに下げてもらうなどの演出も必要です。

  また、夏休みは期間が長いために、離島に足を運ぶ若者が増えることが予想されます。離島に行くには前泊・後泊の要る島もあり、県内には28の有人の離島があり、それぞれ特異の自然と生活文化が残っています。日本列島が、新青森から鹿児島中央まで新幹線でつながったことにより、今まで不利と見られていた鹿児島県が大きく飛躍できる環境が整ってきました。

  震災が無ければ、日本列島を縦断する若者中心の「弾丸ツアー」が何本も企画されていました。この層をターゲットしたツアーも増えると期待しています。

黒豚  九州新幹線全線開業から2ヶ月、ようやく鹿児島も開業効果が多くの分野に表れてきました。また激減している外国人観光客の誘致については、県独自の取組だけでは安全面の認知度には限界があり、九州観光推進機構と連携し、招聘事業や現地でのPR活動を強化しており、復活も近いと考えています。

  一方では、ゴールデンウイークの好調さに浮かれてばかりはいられません。例年鹿児島への需要が落ち込む6月から夏休み前までの期間の取組が重要です。首都圏でのPRを強化すると共に、新燃岳の風評被害の払拭、大隅地域のレンタカープランの販促、離島の魅力発信など夏休みにつなげる取組を推進して行きたいと考えています。

  地域での連携や各施設でも独自の夏休み企画砂むしの造成をお願いいたします。九州新幹線開業効果を活かし、持続できる観光地として自立することが今求められています。

プロフィール

古木 圭介プロデューサー
鹿児島県
観光プロデューサー
古木 圭介
(平成29年4月より就任)
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