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山川~根占航路に県民あげて支援を

2011年8月22日
鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫英光

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 2010年3月から休止していた山川~根占航路が1年5か月ぶりに再開しました。 この航路は、昭和40年代の前半から50年代の前半まで多くの新婚客で賑わい、タクシーの積み残しが出るほどの人気でした。その後新婚旅行は海外に変わりましたが、バブル崩壊の頃までは、団体旅行の欠かせないルートでした。観光客は大型バスで宮崎から日南海岸をめぐり、都井岬、志布志、鹿屋、佐多岬と大隅半島の沿線の魅力を堪能し、根占から山川に渡り指宿に宿泊するツアーが人気でした。
 一方では、宮崎から鹿児島までの高速道路網が整備され、大隅半島はだんだんと観光ルートから取り残されてきました。コースから外れたとは言え、大隅半島と薩摩半島の先端地域を結ぶ路線だけに、航路の休止が地域経済に与えた影響は大きいものがありました。

佐多岬.jpg

 この度新造船「フェリーなんきゅう」(136トン)が運行し、大型バス2台と乗用車6台、旅客95人が同時に乗船出来るようになったことは、大変喜ばしいことです。
 この航路は、運行と休止が繰り返されたため、旅行エージェントから見れば忘れられた航路 になっているのが実情です。企画担当者から見れば、いつ廃止になるか不安で商品造成に取り上げることが少なくなっていたと語っていました。
 そこで県の大阪事務所と観光連盟では、この航路を活用し大隅地域の魅力を再確認してもらう目的で、中部、関西地区のエージェントとマスコミを招聘することになりました。指宿のホテルでは、関係者との懇談会を開催し、今後の誘客に繋がる企画の提案をする予定です。

 今、日本人の国内旅行は成熟し、旅行スタイルも変化してきており、地域のニューツーリズムが注目をあびてきています。グリーンツーリズム、ブルーツーリズム、エコツーリズム、まち歩きなどがその代表です。また、田舎のくらしに関心を持つ人々も増えています。従来の物見遊山的な観光、温泉での豪遊などから、個人の趣味や価値観を大切にする時間消費型の観光スタイルに変化してきています。田舎の良さを活用した旅が求められています。

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 大隅地域は海、山、川の豊かな自然がつくりだした食の宝庫であり、スローライフ、スローフードに最適な地です。「大隅産うなぎ」は日本一の生産量を誇り、志布志の「ちりめん」「はも」「鹿屋海軍航空カレー」は、地域グルメとして売りだし中です。内之浦の「えっがね祭り」も多くの人々が訪れるようになりました。

 グリーンツーリズムは、団塊の世代を中心に関心が高まっており、特に教育旅行に はこれから欠かせない素材です。担い手の育成を図り、地域をコーディネートする人の存在が大事になってきました。

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   また、最近オープンした「いるかランド」や「かのやばら園」「鹿屋航空基地資料館」「佐 多岬」など有名な観光地、施設がありながら、回遊性が確保できないために観光客の入込みは低迷しているのが現状です。内陸部にある「花瀬自然公園」や「照葉樹の森」は必見の価値があり、散策やトレッキングに最適のコースと考えます。航路の再開は、大隅半島と薩摩半島を回遊できることが大きなインパクトになります。

 新幹線の全線開業で鹿児島は大いに賑わっており、特に指宿地域は顕著な伸びです。伸 びている時ほど次の戦略を考えねばなりません。平成20年に「篤姫」の放映があり大きく伸びましたが、その後反動で落ち込みました。
 新幹線のブームが続いている間に次の企画を準備する必要があります。

 指宿に連泊させる方策としては、2日目は、大隅半島にわたる企画が考えられます。また、鹿児島市から垂水経由で大隅地域を観光して1泊し、翌日は内之浦、田代、佐多岬などを巡り山川に渡るコースも出来るようになりました。
 大隅地域を回る「無料レンタカープラン」も是非活用してもらいたいと思います。

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  県内を回って感じることは、大隅半島に行ったことのない県民が多いことに驚かされ ます。県民として、日本の原風景が至るところに残る大隅路をフェリーを利用してぜひ訪ねて、地域の生活・文化にも触れてほしい。必ずや新しい発見があると思います。

 この航路の魅力が浸透する日が来ることを信じてやみません。

プロフィール

古木 圭介プロデューサー
鹿児島県
観光プロデューサー
古木 圭介
(平成29年4月より就任)
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