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No.311 鹿児島の魅力を再発見~「旅のスパイス鹿児島」を活用してPRを~

2014年5月19日
鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫英光

桜島(磯海水浴場から).jpg

 鹿児島に永年住んでいると、素晴らしい景観が当たり前のこととなり、四季の変化にさえ気づかなくなります。鹿児島市内から美しく眺められる桜島は、天気の良い日は山の姿が7回変化すると言う。朝起きると目の前にある桜島はあって当然であり、今日も降灰が市内に来なければと願っている市民が多いのではないでしょうか。

     志ろ山と さくら島 かけあなさやけ
                  正月虹の 立ちわたりたり  ~牧暁村~
     (注)志ろ山とは、城山のことです。桜島にこの歌碑があります。

 しかし県外から初めて訪れた観光客や外国人は、錦江湾に浮かぶ桜島の雄姿や、噴火して黙々と上がる噴煙を身近に観察できることに、この世で初めて遭遇したような驚きと喜びの声を表わします。

旅のスパイス鹿児島表紙(サイズ縮小).jpg

 我々鹿児島には何気なく過ごしている日常の暮らしの中に、県外の方が"びっくり"するような光景や生活があります。それらは鹿児島ならではの風土や習慣、文化です。

 この度鹿児島県ホテル旅館組合青年部の皆さんが、鹿児島での旅に味を加えてもっと楽しくなるようにと「旅のスパイス鹿児島」というタイトルの絵はがきを完成させました。2012年から取り組み、1年かけて約1000の観光客の"生"の声を集めることができ、そこには気づきやたくさんの再発見がありました。

 絵はがきの裏にあるタイトルの文を紹介します。(文章は絵はがきの原文の通り)

「克灰袋」・・桜島の火山灰を入れる袋です。以前は「降灰袋」でしたが、桜島の灰に負けないぞ(克服するぞ!)という意味で「克灰袋」に改名されたそうです。

「のんかた」・・鹿児島のお湯割りの焼酎グラスにはメモリがついています。メモリに合わせて焼酎とお湯を混ぜると美味しく呑めます。お湯を先に入れないと「先輩」に怒られることもあるので、お気をつけて。おつまみにはガランツがおすすめ。意味は鹿児島の誰かに聞きましょう。

旅のスパイス絵はがき(サイズ縮小).jpg

「桜島の風向」・・鹿児島のニュース・天気予報には桜島上空の風向きが表示されます。みんな風向の予報を見て火山灰の流れに注意し洗濯物や洗車のタイミングを考えたりします。洗車したあとには、だいたい火山灰に降られ、灰まみれに。とても残念な気分になります。

「ちけもん」・・鹿児島のだいたいのラーメン屋さんではラーメンと一緒に漬物が出されます。漬物を食べお茶を飲みながらラーメンが出るのを待ちましょう。鹿児島では「ちけもん」ともいいます。


「両棒餅(じゃんぼもち)」のような甘いものと一緒に出されることも多いです。両棒餅は、仙巌園付近で食べることができます。

「おはな」・・鹿児島の人はお墓や記念碑をこまめに掃除をしてお花をたやしません。

旅のスパイス絵はがき3(サイズ縮小).jpg

「温泉」・・鹿児島市内の銭湯は、ほとんどが温泉。家族風呂も日常のヒトコマです。鹿児島の誰かにおすすめを聞きましょう。指宿の海岸には砂むし温泉もあります。

「まゆげ」・・西郷さんの様にまゆげが太く濃い人が多いです。太く濃いまゆげと鹿児島弁はとても安心感を与えます。

「さくらじま」・・桜島を見るとホットします。そんなあなたは、もう鹿児島人です。 その他「しろくろ」と「へへへ」の絵はがきがあります。

 どの絵はがきも私たちの日々の生活の中で当たり前に感じている事柄ですが、文を読んでみると、あらためて先人が育んだ知恵と行動に驚かされます。桜島の降灰を物語風に面白く描き、掃除の苦労も忘れてしまいます。

 また、お墓について生花が飾られている光景に出合うと貸切バスのガイドさんは、先祖代々受け継がれている鹿児島の先祖崇拝の風習を語ります。メモリがある焼酎グラスは、県外の観光客と一献傾ける際には説明し易く、鹿児島のお土産としても勧めています。

旅のスパイス絵はがき2(サイズ縮小).jpg

 鹿児島県ホテル旅館組合青年部の方々は、新幹線全線開業を控えて着地型観光の定着に積極的に取り組んできました。宿泊者を対象に、早朝の鹿児島魚類市場見学ツアーもその一つです。夏休みには子供たちの参加も多く、市場内での食堂で新鮮な魚を食べる朝食も人気を博しています。青年部の日々の努力が、鹿児島の観光を支えていると感じます。

 最近の観光は、宴会型団体旅行から、地域の生活・文化に触れる個人旅行が主流となっています。今回の取組は、それを面白く楽しく伝えることができる絵はがきであり、書いた方の温かさも伝わります。

 「旅のスパイス鹿児島」の絵はがきは、県内の36青年部施設を中心に配布・販売しており、5枚セット300円です。宿泊者に一声かけることで、絵はがきの認知度も高まります。今「郷土愛」の構築や「旅育」という取組が大切になっています。ふるさとの良さを伝える良い教材にもなります。この絵はがきも活用して、県外の友人に鹿児島の四季折々の魅力や伝統文化を伝える機会にしたいものです。
      参考:鹿児島県ホテル旅館組合 青年部事業 ~旅のスパイス鹿児島~

プロフィール

古木 圭介プロデューサー
鹿児島県
観光プロデューサー
古木 圭介
(平成29年4月より就任)
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