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No.425 「第9回かごしま観光人材育成塾」の開催について~明治維新150周年を鹿児島の魅力発信の機会に~

2016年8月29日
鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫英光


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 甲子園球場での高校生の熱い戦いも終わり、朝夕の涼しさに秋が近いことを感じます。
 えびの高原はススキの穂が色づき始め、出水市の上場高原のコスモスも後1カ月で花を咲かせるのではないでしょうか。
 熊本地震で大きな影響を受けた鹿児島の観光ですが、九州新幹線が通常ダイヤに戻り、利用客の動きも活発になってきました。「九州ふっこう割」や高速道路が安く利用できる「九州観光周遊ドライブパス」の導入もあり、これから九州各地の観光地は賑わいを見せるものと期待が高まります。


 鹿児島市内の「とんかつ」や「ラーメン」の専門店の前には、ガイドブックを持った若者たちが列をなしています。やはり街に観光客の姿があれば、活気が感じられます。
 9月に入ると、筑紫地区連合中学校の修学旅行が始まります。震災対策で市内の「維新ふるさと館」、「いおワールドかごしま水族館」、「平川動物公園」、「黎明館」が無料となり、自由散策で多くの生徒が入場してくれることを期待しています。


 ところで、九州新幹線全線開業から5年が経過して、新幹線は県民にも定着してきています。鹿児島にとって新幹線は大動脈であり、これからも持続的に誘客を図ることが問われています。2年後の2018年は明治維新150周年になります。
 鹿児島県にとって明治維新150周年は、他県よりプライオリティを発揮できる年にしなければなりません。


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 ところで、これから鹿児島が観光客誘致をいかに進めるか、取り巻く環境や課題について理解を深めるべく、観光アカデミー事業の一環として、「第9回かごしま観光人材育成塾」を開催します。
 地域づくりや情報発信の手法、世界文化遺産や明治維新150周年に向けての鹿児島の課題、先進地の取組を学ぶことで誘客に繋げる手法が学べるのではないでしょうか。


 講師と講座の内容について簡単に紹介します。

 第1講座は、県観光交流局の米盛観光課長が、「観光かごしまの現状」について講演します。県が取組んでいる事業の現況や今後の課題等についての講座です。熊本地震対策や4年後の東京オリンピック、国体の開催をにらんだ観光戦略の一端が語られるのではと楽しみです。


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 第2講座は、株式会社 トラベルジップ代表取締役 大泉敏郎氏です。現在、本県の観光サイト「本物。の旅かごしま」について、ご指導いただいているのが大泉氏です。大泉氏の指導・助言によりホームページへのアクセス回数は飛躍的に伸びています。
 今回は、「観光収入を増やす工夫と新規客&リピート客のバランス」について情報発信、また見たくなるホームページのあり方等について、革新的な提案がなされるものと思います。各自治体で広報や観光宣伝を担っている人には最適な講座と思います。


 第3講座は、沖縄観光コンベンションビューローの目島部長の「沖縄観光の実情や国内観光客の誘客・受入について」先進地としての革新的な取り組みが語られると思います。
 2018年度には「奄美・琉球」として世界自然遺産登録を両県で目指しています。両県の連携強化も求められています。


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 第4講座は、県の世界文化遺産総括監の田中完氏が「明治日本の産業革命遺産」の魅力について語ります。登録から1年が経過しましたが、県民にその価値が十分浸透しているとは言えません。観光客誘致にいかに取り組むか、課題について学びたいと思います。


 第5講座は、オフィスフィールドノート代表砂田光紀氏が「明治維新150周年に向けて鹿児島をどうデザインしていくか」と題して講義します。砂田氏は、いちき串木野市の「薩摩藩英国留学生記念館」を総合プロデュースされ、入館者数はすでに10万人を突破しています。明治維新150周年に向けて、夢のある楽しい話が語られるのではないでしょうか。


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 第6講座は、昨年の大河ドラマの舞台である萩市から萩市観光協会の岡本専務をお迎えして先進地の取組を語ってもらいます。今、「薩長土肥」連合で明治維新150年に向けて、共同宣伝や相互誘客を進めています。「花燃ゆ」の放映を機会に山口県には多くの観光客が訪れており、誘致の秘策が語られるものと思います。


 第7講座は、維新ふるさと館の特別顧問である福田賢治氏による「維新期の人材育成」についての講義です。薩摩の郷中教育やなぜ多くの偉人が育ったのか、興味ある話が聞けるのではないでしょうか。


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 第8講座は、鹿児島県漁業協同組合連合会の代表理事専務の宮内和一郎氏が「"いお・かごしま"魚食普及拡大推進の取組について」と題して、鹿児島の魚の魅力や消費拡大について、観光の視点から参考になる講義がなされるものと思います。


 人材育成塾の講師の方々は豊富な経験を持ち、それに裏打ちされた講義は、皆さんの活動に必ず役立つものと信じます。また、夜学塾は、参加者同志や講師陣とのコミニユケーションの場であり、講座で聞けないより具体的な話が聞けると思います。


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 地域づくり・観光地づくりには、まず人材の育成が重要と考えています。今まで人材育成塾を受講した方の多くが、地域活性化に努力していることは、鹿児島の観光にとって大きな財産となっています。
 地域資源を磨きストーリーを加えて旅行商品化し、どのような手段で情報を発信し、誘客に繋げることができるかが今問われています。
 全国的にDMO(Destination Marketing/Management Organization)設立の動きが活発になってきました。地方創生を担う人材が育って欲しいと願っています。


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 海外航空路線が増便され外国人が急増し、また、クルーズ船も過去最高となり急がれる受入態勢等の整備、熊本地震の影響で他方面に移った修学旅行の再誘致等、転換期を迎えている鹿児島の観光です。この講座が人材育成とさらなる地域活性化につながることを期待し、多くのことを学ぶ機会になることを期待します。



           親は子を 育ててきたと 言うけれど
           勝手に赤い畑のトマト

                        ~俵万智~


No.424 「奄美・琉球」の世界自然遺産登録に向けて~まず県民が奄美群島を訪れましょう~

2016年8月22日
鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫英光


 奄美諸島は、鹿児島の南380~580キロメートルの海上に点在する島々で、奄美群島とも呼ばれて、奄美大島、加計呂麻島、請島、与路島、喜界島、徳之島、沖永良部島、与論島の8つの島があります。


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 世界的にもまれな亜熱帯性降雨林をはじめ、温帯林の特徴を残す山地林から河口域のマングローブ林、熱帯性植物からなる海岸植生、砂浜からサンゴ礁までバラエティーに富んだ景観美を示しています。環境省は「奄美・琉球」の世界自然遺産候補地として、奄美大島、徳之島、沖縄本島北部、西表島の4島を軸に対象地域を検討しています。
 早ければ2017年度に国連教育科学文化機関(ユネスコ)へ推薦し、2018年度中の世界自然遺産登録を目指しています。


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 奄美・琉球が世界自然遺産に登録されると、県内では屋久島に次いで2箇所目となり、鹿児島県の知名度が飛躍的に上がるのは確実です。国内では白神山地(青森、秋田県)、知床(北海道)、小笠原諸島(東京都)に次いで5件目の世界自然遺産登録地となります。
 また、昨年7月、「旧集成館事業」等3件が「明治日本の産業革命遺産」として世界文化遺産に登録されており、鹿児島県は現在2つの分野の世界遺産を持つ唯一の県です。


 日本で最初に世界自然遺産に登録された屋久島は、その後観光客は増え続け、2007年度には屋久島への入込客が40万人を超え最高となりました。ここ3年間(2012年~2014年)の屋久島への入込客数は30万人前後で推移していますが、今でも日本人が行きたいNO1の世界遺産となっています。(首都圏のエージェントの調査による)
 また、縄文杉登山は、登山家の憧れの地として人気が定着しています。


 一方では、登山者の増加に伴い縄文杉の展望デッキ、登山道やトイレなどの整備は常に必要で、植生の荒廃、し尿処理問題等が大きくクローズアップされています。
 現在、入山者に対する入山料の徴収が検討されており、来年以降実施されると思います。やはり山の自然を守るためには、受益者負担で協力を求めていくことが好ましい取組と思います。自然保護と観光振興の狭間で屋久島は、世界自然遺産の島を守りながらいかに経済的価値を求めていくかが問われています。
 また、旅行エージェント等を通して、募集段階での自然保護の遵守等の告知徹底が必要です。


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 奄美群島はこれから「世界自然遺産登録」に向けて、エコガイドの養成や登録制度、自然を守る取組等、屋久島を参考に進めていく必要があります。「世界自然遺産登録の意義」や「観光客増加への対応」等地域住民への細かい情報発信も求められます。
 長い年月をへて育まれた奄美群島の豊かな自然、「アマミノクロウサギ」等貴重な動植物の保護とともに、観光客への自然保護に対する意識向上、地域住民との共生をいかに図っていくかが問われています。


 また、沖縄と差別化したPR戦略が求められます。奄美は手つかずの美しい海や森林地帯が多く、多種にわたる動植物が生息していることから、自然の生態系を保護しながら観光客にいかに見せるかが重要です。
 また、春先は本土に比べて花粉が少ない島であることから、ヘルスツーリズムの推進も欠かせません。 


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 名瀬港は大型クルーズ船の寄港が容易であり、登録後は外国人観光客が増加することから、受入体制の充実も求められます。
 奄美群島は、すでに世界自然遺産に登録されている「白神山地」、「知床」に比較すると、温暖な気候に恵まれ1年中行くことができます。また、「小笠原諸島」は飛行機の定期便がなく、東京から船で24時間かかります。同じ離島でありながら奄美大島と徳之島は、飛行機の定期便もありアクセス的には優位性があります。


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 ところで「世界自然遺産」に登録された際には、その効果を奄美大島と徳之島の2島にとどまらせるのではなく、群島全体にメリットをもたらすことが重要です。県外の方だけでなく、多くの県民も奄美群島の位置や魅力を知りません。まず県民が訪れて奄美群島の魅力にふれて欲しい。
 また奄美群島出身者の県人会は、関西、関東、鹿児島等多く組織されており、その人たちを通じてのPRもお願いしたい。
奄美群島が一体となり魅力をPRして、群島の知名度アップと経済的浮揚に繋げる必要があります。DMOの設立も予定されており、機能強化がまず求められます。


 大陸、琉球、日本文化の接点に位置した奄美の島々には、多彩な伝統文化、風俗、歳時、食文化などが残り、旅人を楽しませてくれます。伝統的祭りである八月踊りは、太鼓のリズムに合わせて唄い、観光客も踊りの輪にすぐ入ることができます。


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 また、各地に残る島唄は、集落に伝わる物語を唄にしたもので、どこか哀愁漂う旋律は心に響きます。奄美の島々は、今まで大きな開発がされず、「金作原原生林」、「井之川岳」、「昇竜洞」、「犬の門蓋」、「百合ヶ浜」等手つかずの自然が残る貴重な島であり、都会の人にとってはまさに秘島です。加計呂麻島は、映画「男はつらいよ」の最終ロケ地に選ばれました。


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 小生が始めて奄美大島を訪れたのは47年前でした。当時1500トンクラスの船は名瀬港まで12時間かかりましたが、デッキまで人があふれ、美しい海に憧れて若い女性層が奄美群島を訪れていました。
 現在、成田空港からLCCのバニラ・エアが就航し、大都市圏から気軽に行けるようになりました。奄美群島の各島間、また沖縄と奄美群島を結ぶ航空運賃の低廉化も実現しています。


 世界自然遺産登録後は、年代層を問わず世界各国から多くの人が奄美群島を訪ねることが予想されます。周到な準備を進めたいものです。
 世界自然遺産登録が奄美に大きな変化をもたらすとともに、交流人口が増大し新たな産業や雇用が生まれます。県民あげて盛り上げをはかりたいものです。 



            夏の月 薄らにかかり 砂浜の
            貝の葉めきて なつかしきかな

                      ~与謝野晶子~


No.423 夏休みの行事は子供の成長を育む~ラジオ体操で早起きの習慣を~

2016年8月8日
鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫英光


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 お盆が近づき、空港や駅は家族連れの姿が目立ちます。今年は「九州ふっこう割」が導入され、宿泊地にもようやく客足が戻っているという感じです。
これから帰省と旅行を兼ねたファミリー層が一段と多くなって欲しいと願わずにはいられません。また、熊本地震で落ち込んだ観光客を回復させるためには、秋以降の旅行商品の売れ行きが気になります。


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 参議院選挙も終わり世の中が落ち着いたことから、熟年層の旅行需要を取り込むことが重要になっています。
「九州ふっこう割」は熊本県と大分県の割引率が高く設定されており、鹿児島としてはどちらかの県を周遊ルートに入れることで、旅行商品の値ごろ感が出てきます。特に鹿児島にない「祭り」や「自然景観」等を入れることが必要ではないかと思います。


 例年になく猛暑が続き、電気店のクーラーの売り上げが順調とのことです。やはり日本は四季がはっきりしており、その季節の普通の姿が経済活動にも良い傾向として表れると感じます。
冬は寒く夏は暑い方が、経済活動はうまく回転していくように感じられます。


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 ところで、毎年夏は節電の必要性が叫ばれていますが、クーラーを付けっぱなしにして寝ている家庭が多いと思います。昔は扇風機だけでクーラーのある家は少なく、田舎の家では虫対策として、蚊帳を吊って寝ていました。
家族全員で蚊帳の中に一緒に寝て、朝起きると自分が反対方向に動いて寝ていたことに気づき、思わず笑い出したものです。苦しいと言うより家に温かさがあり、どこの家庭でも見られた光景ではなかったかと思います。


       垂乳根(たらちね)の 母がつりたる 青蚊帳を
       すがしと居寝つ  たるみたれども
                          ~長塚節~


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 ところで、朝6時過ぎになると、私の住まいの真向かいにある松林に囲まれた公園から、小学生の元気な声が聞こえてきます。
「全国の皆さんおはようございます。」とラジオから流れるかけ声とともに、付き添いの親や小さな子供まで一斉にラジオ体操が始まります。私もベランダ越しに子供の動きに合わせて、一緒にラジオ体操をするのが毎朝の日課となっています。


 親の実家に帰省した都会の子供たちも参加しており、故郷の夏休み行事を楽しんでいるようです。子ども達は体操が終わると記録簿にチェックを受け、公園で遊び、PTA係の誘導で横断歩道を渡り、家路に急いで帰ります。地域の皆さんの協力体制が、子ども達の朝のラジオ体操を支えていると感じます。親たちが頑張れば続けられる夏休みの行事ではないでしょうか。


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 我々の小学生のころは、どこの地域でも毎朝見られた光景でした。集落単位で広場に集まり、先輩と一緒にラジオ体操をしたことが懐かしく思い出されます。体操が終わると、記録簿にスタンプを押してもらい、夏休みも終わりに近づくと皆勤賞をもらうことが何よりも楽しみでした。今では集団でこのようなラジオ体操をする姿は珍しくなりましたが、子ども達の夏休みの思い出づくりに役立ち、朝のすがすがしい空気に触れることで早起きの習慣も身に付くものと思います。残したい日本の原風景がそこにあります。


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 世間では「いじめ」や「校内暴力」、「親子の争い」等が問題になっていますが、子供の頃から集団生活の中での規律や支え合う心、我慢する心を育むことは大事なことと思います。
また、お盆には故郷に帰り先祖の墓に一緒に手を合わせて、先代からずっとつながっている命の大切さを教えることは、大事な経験にもなります。


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 子供たちが多くの体験を味わうことが成長の糧となります。夏休みも後半ですが、海水浴、親子サマーキャンプ、合宿等に積極的に参加し、思い出づくりの一つに加えませんか。

皆さん今年の猛暑を、乗り越えましょう。



        子供らが 鬼ごとをして 去りしより
          日ぐれに遠し さるすべりの花
                        ~島木赤彦~
*鬼ごと「鬼ごっこ」のこと


次回のコラムは、8月22日になります。


No.422 「九州ふっこう割」事業で鹿児島を元気に他県との連携も誘客につながる

2016年8月1日
鹿児島県観光プロデューサー 奈良迫英光


 熊本地震により、県内の宿泊施設や観光施設などはキャンセルが相次ぎ、地域経済に大きな影響を落としています。
 観光庁では、九州への観光客を早急に呼び戻すため、国内客などを対象とした割引旅行商品の販売を旅行会社と連携して行うことを発表しました。


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 「九州ふっこう割」旅行商品造成事業の助成金(補助金)は、Ⅰ期として7月1日から9月30日、Ⅱ期は10月から12月となっています。
 旅行需要期である夏休み及び秋の旅行シーズンの開始後、初期段階での需要回復を加速するため、7月及び9月を中心に思い切った割引率の設定が可能となっています。
 九州7県のうち、熊本・大分両県の割引率が大きく、鹿児島県にとっては、旅行商品価格面から考慮すると、2つの県と連携した商品企画も重要になるのではないでしょうか。


 通常ダイヤに戻った九州新幹線は最速で、新大阪から3時間42分、広島から2時間21分、博多から1時間17分で、観光客誘致には大きな武器となります。
 観光客の楽しみは地域の食であり、農業県かごしまにとっては、観光客との接点を増やし購買を促進することが、地域に大きな経済効果をもたらします。
 食のイメージは、観光客の心を惹きつける重要な要素であり、「本物。鹿児島県」を前面に旅行需要喚起を図ることが一番必要と感じます。 


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 今、観光客が求めているものは、地域のオンリーワンの情報です。「今だけ、ここだけ、あなただけ」の情報をタイムリーに発信して行くことが重要であり、商品企画に活かさなければなりません。


 各自治体の取組も活発になっています。人口減少や高齢化、産業や経済の低迷などで地域の活力の低下が顕著となっており、その打開策として観光振興による交流人口拡大に力を注いでいます。DMOの立ち上げやトップセールスの展開など誘致競争も熱が入ってきました。地域資源を磨き積極的に旅行会社に売り込んでいただきたい。


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 たとえば、出水市には、毎年秋から冬にかけて1万羽を超えるツルが飛来し、縁起の良いツル見学に毎年多くの観光客が訪れていますが、最近では、「着物を着て武家屋敷散策」がメディアでも取り上げられ、地域資源を活用した新たな取り組みとして注目を浴びています。今回の旅行商品に是非オンリーワンの企画として売り込んで欲しい。
 また、滞在時間を増やし地域に経済効果をもたらす取組として、グルメやスイーツ、お土産品等新商品の開発が求められています。


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 新幹線の時間短縮効果を活かし、いかに遠くに行かせるかも課題であり、その仕向け地は離島や大隅地域と考えています。
 珍しい地形がみられる甑島、世界で一番美しいといわれるロケット基地のある種子島、世界自然遺産の島屋久島、そして平成30年度に世界自然遺産登録を目指す奄美群島です。


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 特に種子島は、高速船だけでなく、定期便のない地域からチャーター便を活用した利便性のある商品企画が、遠隔地の割高感払拭となります。夏は海や登山など離島の魅力を体験できる絶好の機会です。また、種子島、屋久島は指宿と連携した取組が欠かせません。
 大隅地域は、錦江湾を渡るということがアクセス面で大きなネックですが、食や九州本島最南端佐多岬の魅力をPRすることが不可欠です。


 「肥薩おれんじ鉄道」は熊本と鹿児島両県の人々の生活・文化をつなぎ、また、美しい田園地帯と東シナ海を望みながら走る列車は日本の原風景を提供し、旅情をかきたてる人気のローカル路線です。新幹線と観光列車の組み合わせは売りの一つです。
 おれんじ食堂やスイーツ列車への女性客、外国人のさらなる誘客が求められます。


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 東アジアから九州への入込観光客は、海外からの交通アクセスが充実している北九州・中九州方面がメインです。福岡から1時間17分で来ることができる鹿児島への誘客には、コストの軽減化が不可欠です。
 甑島、桜島、天然砂蒸し温泉、屋久島、奄美など他地域にない魅力や鹿児島の安全性について、富裕層などブロガー対策も欠かせません。


 観光客は施設の魅力ではなく、地域の魅力に惹かれます。観光は農林水産業、商業、工業、土木、建築、福祉、教育関連等多くの分野と関連があり、総合産業としての位置づけが必要です。


 県内全域で観光客を温かくお迎えするなど、地域総力戦で取り組む必要があります。観光で来られた方々が、「日本の中に鹿児島というすばらしい地があって良かった」、「また来たい」と感じられる魅力ある地域であり続けることが大切です。


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 九州新幹線全線開業から5年5ヶ月が過ぎましたが、熊本地震で一時不通となり、改めて新幹線の重要性に気付く事にもなりました。
人吉や天草との連携、黒川温泉や熊本城の修復現場視察と鹿児島泊など多彩な旅行商品が出てくることを期待します。
 また、今回の制度を活用して鹿児島を訪れた観光客が、いつもと変わらない桜島の美しい景観や、世界遺産、温泉、食、マリンスポーツ、トレッキング等で楽しんでいる日常の姿を、積極的に全国に向けて発信することが、鹿児島への流れを加速します。
 「九州ふっこう割」を広域に活用し、鹿児島の観光再生のきっかけにしたいものです。



       夏のかぜ 山よりきたり 三百の
                牧の若馬 耳ふかれけり
                       ~与謝野晶子~
 


プロフィール

古木 圭介プロデューサー
鹿児島県
観光プロデューサー
古木 圭介
(平成29年4月より就任)
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