厚地松山製鉄は、厚地川上流一帯に広がる江戸時代の大規模な製鉄所でした。頴娃の矢越の浜から砂鉄を運び、炉への送風に水車動力を活用して製鉄を行っていました。発掘調査では、水車を回す水路跡や製鉄炉、鍛冶炉が発見されています。水車を動力とし、炉の構造が背の高い石組み炉である点が共通していることから、集成館の高炉建設にこれらの在来技術が応用されたといわれています。現地には、今も製鉄によって排出された大量の鉄滓(てつさい)が残されています。
産業遺産情報
| 文化財指定 | 県指定史跡 |
|---|---|
| 建設年代 | 18世紀~19世紀 |
| 土地所有者・管理者 | 個人 |
| 標柱・説明版 | 標柱,説明板あり |
| 地表遺構の有無 | 杉林の中に水車を掛けていた水路の石組みと,水車の坊主木が回っていた土台石が良好に残っています。周辺には多量の鉄滓が残っています。 |
基本情報
| 住所 | 鹿児島県南九州市知覧町厚地656番地 |
|---|---|
| 電話番号 | 0993-83-4433(南九州市役所文化財課) |
| 交通アクセス | 南九州市役所から車で約10分 |
| 駐車場 | 無し |