特急「指宿のたまて箱」

輝く錦江湾沿いを快走! 車内限定のご当地スイーツも楽しめる列車で指宿へ
砂むし温泉で有名な指宿。実は竜宮伝説の発祥の地ともいわれています。竜宮城といえば乙姫様、乙姫様といえばたまて箱。そのたまて箱のような“開けてびっくり”な驚きと感動の列車旅を楽しませてくれるのが、特急「指宿のたまて箱」です。鹿児島中央駅~指宿駅間を毎日3往復する“陸の竜宮城”でのひと時を、指宿到着後のおすすめスポットとともに紹介します。
「いぶたま」の愛称でも親しまれている、2両編成の特急「指宿のたまて箱」。鹿児島中央駅~指宿駅間を毎日3往復、全席指定で運行します。重厚なボディを彩る黒と白のハーフ&ハーフカラーは、“黒髪だった浦島太郎がたまて箱を開けたら白髪に!”というイメージを表しているのだそう。さらにドアの上部から吹き出る白い霧が、よりたまて箱らしさを演出しています。ちなみにこの車両は九州新幹線「つばめ」や豪華クルーズトレイン「ななつ星in九州」をはじめ、JR九州の様々な列車のデザインを手掛ける工業デザイナー水戸岡鋭治(みとおかえいじ)さんによるもの。外観のみならず、車内も水戸岡ワールド全開です。
重厚かつモノトーンな外観とは好対照な社内。1号車ではチーク材、写真の2号車では南九州産の杉をふんだんに使い、極彩色のシートカバーやステンドグラスをはめ込んだ本棚、その周りにタイやヒラメの舞を連想させる錦江湾の魚たちのイラストを飾るなど、実に楽しい雰囲気!さらに車窓に映るシーサイド絶景をより満喫できるように、1号車の海側6席、2号車の11席がカウンターに面した回転席になっています。本棚に囲まれているベンチ席も目線はオーシャンビュー。車いす用のカウンターや子ども用のカウンター席、ベビーサークルなども用意されています。
さあ、いよいよ出発です。どんなシーンが、どんなお楽しみが待っているのでしょうか。
鹿児島中央駅を出発し15分ほど市街地を走ると、町並みの先に雄大な桜島が登場!この桜島や知林ヶ島など、道中の観光名所に近づくと「いぶたま」は速度を落とし、乗務員さんが各スポットの情報をアナウンスしてくれます。
谷山駅を過ぎると徐々に錦江湾に近づき始め、やがて線路が完全に海沿いになると「いぶたま」は一気にスピードアップ。窓を開けるとさわやかな潮風が飛び込んできます。時折、のどかな田園の中も走りつつ、指宿へ向け錦江湾沿いを南下する「いぶたま」。その姿をひとめ見ようと線路沿いや通過駅に集まった地元の方々と手を振りあう、そんなちょっとした触れ合いも列車旅の醍醐味です。
そして、列車旅のお楽しみといえば車内販売。「いぶたま」では、その外観同様に2色に分かれた車内限定商品が人気です。一つは指宿で話題のパン屋「ブーランジェリーガルデ」が作るサツマイモのペースト入りの2色メロンパン「カメロンパン」。もう一つは「食彩空間たばた」が作るクレームブリュレと黒ゴマプリンが2層になった「いぶたまプリン」です。ほかにも指宿の天然湧水で仕込んだ甘さ控えめな「指宿温泉サイダー」や鹿児島産の発泡酒「さつまゴールド」などを買うことができます。
車窓の絶景や車内グルメを楽しむこと約50分、あっという間に終点の指宿駅に到着。さて、「いぶたま」に続く夢のようなひと時を楽しむなら、こちらのスポットを訪れてみてはいかがでしょう。
指宿名物砂むし温泉の源泉で作った温泉卵、通称“おんたま”をのっけた、おいしくてたまらないご当地どんぶり「温たまらん丼」。市内の10店舗が各店オリジナルの丼を用意しています。中でも人気はJR指宿駅から徒歩3分の「青葉」。脂の甘みと赤身の旨みが特徴の地元・谷本牧場の黒豚バラ肉、水あめも加えた自家製ダレ、そして“おんたま”。このコンビネーションが実に見事なのです。付け合わせのサツマイモのレモン煮も絶品。

さつま黒豚と郷土料理 青葉
電話/0993-22-3356 住所/鹿児島県指宿市湊1-2-11 
営業時間/11:00~15:00(14:45ラストオーダー)、17:30~22:00(21:30ラストオーダー) 定休日/水曜日
海岸に湧出する豊富な温泉を活かした砂むし温泉は、指宿で300年以上前から親しまれる世界でも珍しい砂浴。温泉をたっぷり含んだ砂の圧力と温泉熱の相乗効果で新陳代謝が促進されます。砂から出ると心も体もスッキリ爽快!JR指宿駅から車で約10分の「砂むし会館 砂楽」では、雨の日でも楽しめる屋根付きの全天候型のほか、波打ち際にも砂むし場を用意しています。大潮の干潮で砂の状態が良い時、つまり約2週間に1度の1~2時間だけ楽しめるレアな砂浴なので、気になる方は事前に電話確認を。
指宿温泉のお隣、山川温泉にある話題の露天風呂。男女日替わりの露天風呂が2つ、そのうちの和風露天風呂(奇数日が女湯、偶数日が男湯)は、湯船の浸かり方によって目の前に広がる東シナ海と湯船が一体化し「インフェニティ風呂」になる、と注目を集めています。右手には薩摩富士と呼ばれる開聞岳(かいもんだけ)の雄大な姿も。晴天下はもちろん、海と空が真っ赤に燃える夕焼け露天もおすすめです。JR指宿駅から車で15分、駅前から路線バスも運行。
JR指宿駅から車で約10分、旅館の指宿白水館敷地内にある美術館。平等院鳳凰堂をオマージュした建築物の中、日本の伝統美と薩摩の歴史や文化を物語る約3000点もの名品、逸品を展示しています。館内のミュージアムショップでは薩摩焼や薩摩切子、薩摩ボタンなど、鹿児島の伝統工芸を活かしたオリジナルグッズを販売。錦江湾の旬魚や地元産の新鮮野菜を活かしたイタリアンレストランも評判です。